第九幕その十一
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「オズの国はお伽の国だから」
「だからですね」
「いいものはそのままで変わっていくの」
そうしたお国だというのです、トロットはドロシーにその携帯からメールを送ってまた言いました。
「ドロシーにしてもね」
「ドロシーさんもそういえば」
「あの娘はずっと冒険家のままよ」
「オズの国一の」
「オズの国のあらゆるところを旅しているの」
「そうですね」
「あの冒険家ぶりはね」
とてもというのです。
「私は勝てないわ」
「とてもですね」
「ドロシーのあの冒険心はね」
ドロシーのいいところの一つです。
「変わらないわ、そしてね」
「そうしてですね」
「変わっていってるのよ」
「そういえばドロシーさんも」
「変わったでしょ」
「はい」
実際にというのです。
「最初にオズの国から来た時から」
「変わったわね」
「そうなってますね」
「多くの冒険を経てね」
そうしてなのです。
「変わったわね、ドロシーもそうだし」
「他のあらゆるものが」
「変わっていってるの」
オズの国ではです。
「いいものはそのままで」
「そうなんですね」
「そうした国だから」
それでというのです。
「ノームの人達もね」
「変わってですね」
「今に至るのよ」
「そういうことですね」
「じゃあね」
「はい、今からですね」
「ノーランドの国に行きましょう」
こう皆に言うのでした。
「そうしましょう」
「それじゃあ」
「そしてね」
ここでさらに言ったトロットでした。
「あちらでも楽しくね」
「過ごしますね」
「そうしましょう」
トロットは皆をローランドに連れて行って行きます、夜はゆっくりと休みますがこの日のお食事はお鍋で。
ブイヤベースでした。教授はそのブイヤベースを食べつつ言いました。
「あったまるね」
「うん、美味しいしね」
モジャボロもこう言います。
「トマトとガーリックの味が利いててね」
「魚介類のダシも出ていてね」
キャプテンはそのスープを飲んでいます、ブイヤベースを中心にシーフードサラダに固いパンといったメニューです。
「いいね」
「こうしてあったまって」
そしてと言うトロットでした。
「皆で気持ちよく寝ましょう」
「オズの国は快適な気温だけれどね」
キャプテンはそのトロットに応えて言いました。
「あったまっているとね」
「気持ちよく寝られるから」
「だからブイヤベースにしたんだね」
「そうなの、それに海を見ていたら」
今は夜の闇の中にあって見えません、ですがそれでも波音だけが聞こえてきます。それが皆の音楽になっています。
「魚介類を食べたくなって」
「それでだね」
「出したの」
「海を見てるとね」
「食べたくなるでしょ、魚介
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