149 全国大会
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の評価、高く付くといいわね」
リリィが心配した。
「大丈夫だよ、藤木君のスケートの凄さは僕達よく知ってるから藤木君を信じようよ」
「そうね・・・」
皆が観客席に座った。
「ふあああ〜、腹減ったな・・・」
小杉が欠伸をしながら呟いた。
「小杉君、そんな事言わないで藤木君を応援しようよ!君は何しに来たんだい!?」
山根が注意した。
「え〜、お前達で応援しろよ・・・」
「ホント小杉は食べ物ばかりよねっ!私のピアノの応援で大阪行った時もアンタだけ寝てたそうじゃないっ!」
「だって、俺は食い物の為だけに行ければそれでいいんだよ!!」
城ヶ崎は呆れて何も言う気にならなかった。
開会までもうすぐだった。出場者達は出場番号順に並んだ。藤木の前には瓜原が、後ろには豆尾が並んでいた。
(豆尾亮吾・・・。リハーサルでら僕や瓜原君よりも凄い演技を見せた・・・。強敵だ・・・)
藤木は豆尾の姿を見るだけでも手強さを感じた。以前、初めて和島に会った時も彼の技術を見て地区大会で賞を獲れるか不安になった事があった。しかし、その時、電話で相談した時の堀の言葉が蘇る。
《いくら手強いからって無理だなんて思っちゃだめよ。こいつに勝ちたい、って思ってやればきっと勝てるわよ!だから自信失くさないで!》
そうだ。他の相手が凄いからって自信をなくしてはいけない。自分も闘志むき出しにして望め。藤木はそうでなければならないと思った。なぜなら自分にとって全国大会は己の目標を達成するための通過点に過ぎないのだから。
(負けるなんて思っちゃだめだ!向こうが失敗してくれるのを祈るだなんて僕にはもうそんな卑怯な事はしないぞ!!自分がもっと上手くできればいいんだ!!)
全国大会の開会式が始まった。アナウンスが入る。
『皆様、本日はご来場頂きまして誠にありがとうございます。これより、アマチュアフィギュアスケート全国大会小学生部門を開会させて頂きます。出場者の入場です』
出場者達が入場した。
「あ、あそこにいるのは藤木君だじょ〜!!」
山田が藤木の姿を発見した。皆が藤木の方を見た。藤木も皆がいる事に気づいた。
(皆・・・。あ、リリィがあそこにいる!君に僕の最高の演技を見せてあげるよ!中部大会の時よりもずっと素晴らしい演技をね!!)
そして片山の姿も目に入った。
(片山さん、今までの大会、いや、昨日のリハーサル以上にいい演技を見せます・・・!!)
全員の入場が終わると、アナウンス係が再び喋り始めた。
『まずは国歌斉唱です。皆様ご起立下さい』
観客席の全員が起立し、国歌を歌った。
『続きまして、スケート協会会長のより開会のご挨拶です』
スケート協会会長が現れた。
「会場の皆様、本日はご来場頂きましてありがとうございます。そして出
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