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ダン梨・D
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た。腹立たしいがこの魔法、面白いのは確かだ。

「凄い……ちょっと詠唱が長いけど、攻撃範囲は僕のファイアボルトの何倍もあるよ!」
「しかも魔力を打ち出すんじゃなくて爆発を一度固形化し、任意のタイミングで爆発させられると来たもんだ。悔しいが俺向きだよ。これ」

 コルヌーは次に会ったら絶対泣かすが、まぁお礼は言っておこう。

「詠唱がちょっと変わりましたよね?一度目と二度目で威力が全然違いましたし」
「ああ、一尺と二尺があって、詠唱で選べるんだよ。数字が多いほど威力が上がるみてーだな」
「じゃあ三尺とかは凄い威力になるのかな……あれ、でも一尺と二尺の二つしかないんだっけ?」
「今はな。でもヘスティア様曰く、たぶん俺の精神力の成長と共に増えていくんじゃないかって話だ」

 ぶっちゃけ色々と型破りな魔法だ。普通魔法ってのは唱えて撃ったら成立なので、力加減を詠唱で指定できるなんて便利仕様はヘスティア曰く「聞いたことがない」だそうだ。俺も知らないので、マジのレア魔法だろう。ベルのナイフが成長するナイフなら、俺の魔法は成長する魔法という訳だ。

「おーし、そんじゃマインドダウンでぶっ倒れるまで実験だー!」
「ああ、僕の時にもやったねそれ。射程範囲とか貫通力とかいろいろ」
「じゃ、リリは記録係になりますね?」

 まず、両手に武器持ったまま発動すると足先に玉が現れる。蹴って相手にぶつけられるようだ。

 また、玉に込められた爆発の力は外殻が破れることで解放されるが、外殻は最初は硬くて剣で小突いても割れないのに、時間が経つにつれて魔力外殻がほつれて強度が下がり、30秒程度でガラス以下の強度になる事が分かった。また、その後数秒で勝手に爆発した。

 そこでまた発見があったのだが、生成の後も俺という親機と玉という子機は繋がっているらしく、そこで若干の精神のロスがあるようだった。誤差の範疇と言えなくもないが、出したら出来るだけさっさと使った方がいいなこれ。

 そしてもう一つ。一尺玉はかなりポンポン使えるが、ポーション飲んでからの二尺玉は連続6回目くらいでぶっ倒れた。攻撃範囲も広く威力も込められてリモコン起爆な『フー・ダルティフィス』だが、燃費は二尺から跳ね上がっているらしい。

 こうして俺たちは着々と魔法の使い方や特性を研究しまくり、ついでにベルの魔法もちょこっと調べ直し、更にリリの魔法についても色々と試した結果、持ってきた安物のノート一冊が全部埋まってしまったのでそれを神様に提出した。

「………君ら、研究者か学者なの?」
「いや、バミューダが調べろって言うから……」
「バミューダ様が全部メモだーって言うから……」
「え?ダンジョン攻略ノートとか作るのって普通じゃないの?ほらこれ、もう三冊目なんだけど。こっち魔物
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