ペルソナ3
2058話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
かりが言う。
お参りをする前に食べなかったので、取りあえずその辺は許して欲しい。
「ふむ……」
「美鶴?」
ふと気が付けば、美鶴が一件の屋台にじっと視線を向けているのが分かった。
その視線を追うと、そこにあったのはリンゴ飴。
一口サイズのリンゴに水飴でコーティングするという簡単な食べ物ではあるのだが、屋台としては定番メニューの1つと言える。
変わり種としてイチゴ飴とかもあったりするが……
ともあれ、そんな屋台に美鶴が目を奪われているのは間違いなかった。
「リンゴ飴、ね。美鶴先輩、買います?」
「む? いや、しかし……その、いいのか?」
「別に問題はないと思いますよ。……私達の場合、太るとかは全く気にしなくてもいいですし」
そう告げたゆかりの言葉に、近くを通りかかった数人の女が羨ましそうに……恨めしそうにか? ともあれそんな視線を向けているのが分かったが、別にそれは俺みたいに幾ら食べても体型に影響が出ないという意味じゃなくて、単純に食べてもタルタロスで動くから太らない、という事なんだが。
ただ、今はそんな風にどれだけ食べても、それ以上にタルタロスで動いているから問題はないけど、今月末の戦いが終われば影時間は解決してタルタロスも消滅する事になるんだよな。
そうなれば、当然ゆかりや美鶴も今のように平均以上に食べる……なんて真似は出来なくなる訳で。
もっとも、ホワイトスターに来るのであれば、エヴァの訓練で下手にタルタロスで戦うよりも運動量が増す事になるのだが。
そんな風に思いつつ、取りあえずリンゴ飴を買うべく屋台に向かう。
この日の結論としては、振袖を着るには相応の知識が必要だと俺とゆかりと美鶴の3人がホテルの中で後悔し……同時に、ホワイトスターに戻った時の事を考え、初めて3人で姫始めを楽しむのだった
ちなみに、ホテルの方では元旦という事もあって俺達みたいに着物を着てホテルに来るカップルについて想定していたのか、別途料金は掛かるが専門の知識を持った人員を用意しており、行為後に改めて着付けをして貰う事になる。
うん、影のゲートを使って白河通りじゃなくて別に地区にあるホテルにまでやってきて、本当によかった。
もし白河通りだと、下手をすれば見つかる可能性もあったからな。
ゆかりと美鶴は初めての3人での行為という事で、その日はずっと顔を真っ赤に染めていたが……そのうち、慣れる事になる筈だ。
「よお、アルマー。……聞いたぜ? 岳羽と桐条先輩の2人を初詣に行ったって? かなり噂になってるぜ?」
1月8日、冬休みが終わった新学期初日、俺は教室に入った途端に友近にそんな風に声を掛けられた。
……一緒に登校してきたゆかりが、そんな友近の言葉に色々と言いたそうにし
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ