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ダン梨・A
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つまり魔術協会は最低。異議なし判決である。リリはその横でベルの手伝い。整理している金はファミリアの活動資金である。

「ん〜、サポーター1人でこんなに違うモンなんだね。これだけ稼ぎがあれば色々出来ることも広がるんじゃない?」
「だな。但し、やっぱ頭数が増えるまでは大きな事はしにくい。暫くはこの調子で個々の能力強化でいいと思う」
「りょーかい。リリはどう思う?」
「リリはヘスティア・ファミリアに助けられた身分ですし、バミューダ様の意見も真っ当だと思うので反対はしませんよ?」
「そんなにへりくだらなくたっていいよ。僕らも助けられてるんだから、ね?」
「……お人好しなんですから」

 顔を隠してぼそっと呟くリリ。うーむ、やはりベルスマイルは異性によく効くらしい。原作だともっとベタベタしてた気もするが、まぁ俺がいたからそこまで発展してないんかな。いや、二人きりじゃないってだけの意味だけど。
 などと考えていると、ヘスティアが俺の横に座ってきた。

「あんまりボクを虐めないでくれたまえよ!キミのための剣ももうすぐ完成なんだからね?」

 肩が触れる距離でぷくっと頬を膨らませる可憐な女神。
 そういう気遣いは結構なのだが、とは言わない。
 ベルといちゃつく少女に対して一人で突っ立ってる俺、という構図そのものを消すついでに自分の意志も伝え、ベルを優先しているというのが誤りであることも伝える。そんなやりとりが今のヘスティアの行動には含まれてる。
 それは同情とかそんなものは一切含んでなく、ただ「自分はかくあるべし」と竈の女神の信念が根底にあるから自然とする動きだった。ってな分析を口にするとひねくれものと言われるのだろうが。

 それに、そんな気遣いがまったく嬉しくない訳でもない。俺だって神ならだれでもよかったって訳でもないし、ヘスティアがヘスティアだっていう安心感みたいなのはある。だから俺も、安心して――。

「俺を飽きさせないでくださいね、女神さまっ♪そーれ高い高ーい!」
「ぬわぁー!僕を子供扱いするなぁーーーー!!ばかぁーーーっ!!」

 こうして安心してイジれる訳である。いやぁ軽い軽いの軽井沢。今宵はオヤジギャクな気分だ。

「おお、今日のバミューダは上機嫌だ」
「あの人機嫌の善し悪しとかあるんですか?」
「悪いってことはまずないけど、いい時ってあるよ。なんでいいのかは知らないけど、本当に時々だから珍しいんだよねー」

 ベルの俺観察眼が鋭すぎる件について。
 お前は俺の幼馴染か。……ん?同居してたし似たようなもんか?どこぞのラノベ主人公は小学校で途中から仲良かった奴を幼馴染って言ってたし、同居1年オーバーも幼馴染でいいか。



 = =



 いつぞや、この世界に於ける『俺』とは何ぞや
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