★【後編】狼の牙が折れる時(ダリル・ケイシー)
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苦八苦しながら彼の衣類を脱がしていく。
その過程で、ダリルは気づく。
(この体…………凄い)
脱がしてみると分かる、太郎の肉体の強靭さ。
胸板の筋肉の厚さから始まり、腹筋は当然の如く割れている。
両手、両足もその鍛え、締まりきった筋肉が溝を創るぐらいだ。
所々に見受けられる古傷も、アクセントになって逆に美しさを演出していた。
(…………凄い『雄』)
ダリルの回りには存在しない、強い男の肉体を服を脱がせながら触れたことで、ダリルの胸はドキドキしていた。
それをしってか知らずか、太郎は言葉を重ねる。
「さて、とりあえず…………お互い洗い合おうか」
その言葉に、彼女はコクりと頷いた。
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意外にも、太郎は洗うときには何もしなかった。
イタズラも、余計な事もせず、むしろ女性視点から見て、『上手い』といえる形で頭と体を洗っていく。
むしろ、ダリルの方が筋肉粒々の体に興味津々で、長く触っていたくらいだ。
彼が攻めてきたのは、彼女と共に、浴槽に入ってからだった。
ゆったり入れるやや広い浴槽に太郎は足を揃えて伸ばして入る。
その後、その上にダリルを誘う。
ダリルも、更衣室から今まででかなり感覚が麻痺している。
恐る恐る浴槽に入ると、太郎の上で体を伸ばす。
頭を太郎の胸板に預けながら、数日ぶりのお風呂の気持ちよさに、声を漏らす。
「き、気持ちいぃー!」
そのまま数分間、お風呂の気持ちよさに快感を覚えていると、急に胸に何かの感触を覚える。
「あの…………」
胸に触れた太郎の方を何となく向くと、自然に距離を詰められ、ついばむように、唇を奪われた。
(あ、ファーストキス……)
その衝撃が消えないうちに、さらりと宣言される。
「いいな?」
直後に、当たり前のように、言われた言葉に、ダリルは唯唯、頷いた。
その頷きを最後まで見ずに、太郎は再びダリルの唇を奪う。
同時に、両手が蛇のようにダリルの体を這い回った。
右手がダリルの胸を揉みしだいたかと思えば、左手はダリルの太ももから、秘所までを撫で回す。
その手から生み出される快楽に、口が緩むと同時に、太郎の舌が、ダリルの口内を蹂躙した。
慌てて太郎を見ると、太郎は冷静にダリルを見つめ返す。
(やり…………かた…………わからないけど)
ダリルは一生懸命それに合わせようと舌を動かす。
すると、太郎は一旦手を止め、その大きな手でダリルの頭を優しく撫でた。
(あっ!…………良かった)
その優しい手つきから伝わる好意的な態度に安堵し、太郎に体をまさぐら
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