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とある3年4組の卑怯者
148 前夜(ほんばんまえ)
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・・)
「おっしゃ、いただきま・・・!!」
「駄目だよ小杉君!!ヒデじいが乾杯の合図をとってからだよ!!」
 小杉が先に食べようとしたが、山根に制止された。
「ちえっ!!早くしてくれよ!!」
 小杉が急かした。
「ええ、では明日の藤木君の健闘を祈って乾杯!!」
 ヒデじいが音頭を取り、皆が乾杯した。
「藤木、俺達お前を応援してるぜ!」
「絶対に賞を獲ってくれブー!」
「お前の力見せてやれよ!」
 クラスメイト達が自分を応援してくれている。
「皆、ありがとう、僕、ここで金賞を獲って絶対に世界大会に行くよ!!」
 藤木は応援してくれる皆に感動し、誓った。
「藤木君」
 リリィが声を掛けた。
「え?」
「世界大会ってどこでやるんだっけ?」
「ああ、カナダのバンクーバーだよ」
「カナダか・・・」
「カナダ?どこにあるんだブー?」
 ブー太郎はカナダの場所が分からなかった。
「富田クン、カナダはここからとても離れているのさ。アメリカの北の方ある国なのさ」
「へえ、凄いブー!」
「うん、外国だからもうパスポートはもう発行してもらったよ」
「すげーぜ、藤木!俺も外国行きてーぜ!!」
 はまじが羨ましがった。
「浜崎君、まだ全国大会は始まってないし、まだ分からないよ」
「あー、わりー、でも藤木なら絶対に世界大会に行けるぜ!」
「あ、ありがとう・・・」

 楽しい夕食の時間は終わり、藤木はクラスメイトと別れ、自分が止まっている旅館へと戻り、風呂に入った。そして猿のストラップを掴んだ。
(笹山さん、明日いよいよ全国大会の本番なんだ・・・。応援していてくれよ・・・)
 藤木は入院中の笹山の事を思い出した。そのストラップを見ていると、「藤木君、頑張ってね」という笹山の声が聞こえたような気がするのだった。
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