ペルソナ3
2057話
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い」
「そう言って貰えて助かる。けど……」
そこで一度言葉を止めた俺は、進化したペルソナを消したアイギスに視線を向ける。
「まさか、アイギスのペルソナが進化するとは思わなかったな」
「……ああ。正直、私も驚いている。だが、仲間としてアイギスのペルソナが進化したのが嬉しいのも事実だ」
嘘でも何でもなく、心の底からそう思っているのだろう。美鶴の表情には嬉しそうな笑みが浮かんでいた。
「……良い事か悪い事かで考えれば、間違いなく良い事なんだろうけどな」
「うむ。これで、来月の一件でも間違いなくアクセルの力になれる」
本来であれば、望月との戦い……それにニュクスとの戦いは、美鶴にとって人任せには絶対にしたくない事だろう。
だが、それでも影時間が解決出来るのであれば、と。俺に任せてくれるのだ。
失敗は出来ないな。
いやまぁ、そもそも失敗するようなつもりは最初からないんだが。
ともあれ、アイギスが戻ってきたという事で、その日は大いに騒ぐのだった。
「……何だか、昨日もアイギスが戻ってきたって事で騒いでたけど、今日もまたこうして騒いでるってのは……緊迫感がないような気がするな」
アイギスが戻ってきた翌日、俺達の姿は再び巌戸台分寮にあった。
本来なら恋人同士でゆっくりと年末を楽しむ……というつもりだったのだが、影時間の慰労やら何やらで武治が巌戸台分寮に来るとなっては、美鶴がそれを抜ける訳にもいかない。
そんな訳で、大晦日は巌戸台分寮でという事になった。
「でも、豪華な料理を食べられるんだし、いいじゃない。私達だけだと……まぁ、アクセルがいれば、色んな料理を食べられたかもしれないけど」
「それは否定しない」
ゆかりの言葉に、ローストビーフを食べながら頷く。
俺の空間倉庫の中には、色んな店で集めてきた、様々な料理が入っている。
それこそ、雪山とかに遭難しても数ヶ月……場合によっては1年程度なら大丈夫なくらいには。
もっとも、俺が食事をするのはあくまでも味を楽しむという娯楽であって、食べなきゃ死ぬという訳ではないのだから、その辺りを心配する必要もないのだが。
一応身体の中に入った食べ物は魔力として完全に吸収されるが、それだって別にどうしても必要って訳じゃないしな。
ともあれ、そんな訳で武治が用意した大晦日のパーティを楽しんでいる訳だ。
普通大晦日のパーティといって思いつくのは寿司とかだけど、今日は違う。
武治曰く、いつも寿司では飽きるだろうと。
……実際、武治が開くパーティでは寿司の時が多かったのは事実だ。
だが、いつもそれでは……という事で、今日武治が用意したのは、俺が食べているローストビーフを見れば分かるように、洋風の食事となる。
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