第46話 ヘルクスハイマー伯爵確保
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同盟軍少将ラルフ・カールセンと申します。
伯爵の亡命の安全を守るために微力を尽くす所存です」
がっちりと握手する2人。
「伯爵の御家族は?」
「ああ、妻は毒殺されてな、娘は寝室で寝かしつけてあるのだよ」
「それは、おつらいでしょうな」
「此処まで来れたことを僥倖と考えますよ」
「伯爵、今からこの船を彼処にいる輸送艦に収納します。更に護衛船の人員も全て輸送船に移乗させて頂きたいのですが」
「なぜかな?」
「この船の速度では艦隊に付いてくることが出来ませんし、万が一の襲撃の際に守りきれませんので」
「襲撃とは?」
「その事については小官がご説明します」
「ラップ少佐頼む」
「はっ。小官はラップ少佐と申します。伯爵を追撃するためにイゼルローン回廊から巡航艦一隻が潜入した情報があります。目的は伯爵の殺害と予想されます。その為に早急に長距離ワープで移動しますが、敵巡航艦を撃破するために、囮として護衛船を頂きたいのです」
ヘルクスハイマー伯爵は少し考えたあとで、覚悟したように話し始める。
「判った、提督の言うとおりにしよう、デーア直ぐに護衛船に連絡を入れよ」
「御意にございます」
その後、ヘルクスハイマー伯爵側と同盟軍側で諸事の話し合いが行われ。輸送艦にアイマルラン号が引き込まれて係留された。それと同時に護衛船から人員が全て輸送艦に移乗し準備が整うと、輸送艦とカールセン艦隊から裂かれた護衛の300隻が長距離ワープで移動して行った。
移動先は惑星ルジアーナ造兵工廠で、到着したあと侵入巡航艦捕縛作戦終了後に共にハイネセンへ移動する事に成っている。
フェザーン回廊出口では、工兵隊が輸送艦内に引き込んだ護衛船に無人操縦システムの構築と、常時電波を発し続けて攻撃された場合に電波が途絶えるような装置が取り付けられた。また偽アイマルラン号もリーファアイデアの仕掛けがブリッジ、機関室、船倉、応接室など数カ所に作られおり、同じ様に電波発信装置が仕掛けていた。
突貫工事で2時間後全ての準備が済み輸送艦から偽アイマルラン号と護衛船が引き出され自動操縦でゆっくりと移動をはじめた。それを旗艦ヘクトルからカールセン提督達と共にリーファも眺めている。
「アッテンボロー中佐、いよいよ始まる訳だな」
「はい。これからが第二ステージです」
「しかし。無人でよかったのかね?」
「敵の目的は、伯爵の持つ新兵器が同盟に渡さないことです。その為なら船ごと撃沈もあり得ます。敵が拿捕する可能性があるかも知れないですが、そんなあやふやなことに、兵の命をかけることは出来ません。兵を無駄死にさせかねませんから」
その言葉に艦橋にいた皆が頷いた。
「そうだな、中佐。その心が大事だな」
カールセン提督がウンウンという感じで納得
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