第百九話
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れ以上の苦痛があるのかと。
バリアを会場した一夏が、ヴィーティングの腹を『踏み抜いた』。
「ー!?ー!?」
もはや声にもならない叫びと、臓腑が潰れる音が広場に響いた。
「くく…くはは!あははははははは!」
子宮を、腸を、肝臓を踏み潰す。
もはや白衣は血に染まり、服はあらゆる体液で濡れていた。
「さて…と」
一夏がぐずぐずになったヴィーティングの横腹を蹴って、うつ伏せにさせた。
そして、後ろ髪を掴んで顔を持ち上げた。
「ヴィーティング。お前には死んでもらう。
だが、ただでは死なせん」
一夏が、ヴィーティングの顔の下の地面に触れる。
すると、コンクリートが時間を巻き戻されたかのように液状化した。
「地上で溺死しろ」
トプン、と一夏がヴィーティングの顔を液状化したコンクリートへ押し付けた。
そして、手を離し、足で後頭部を踏みつける。
「インフィニティ・モーメント…
そうだな、一千倍にしてやろう」
ヴィーティングの肺に、コンクリートが侵入する。
溺死までの時間すら引き伸ばされたヴィーティングの魂は、苦痛と恐怖と絶望によって砕かれ……………
その鼓動を停止させた。
「死んだか」
一夏が量子格納庫から一本の棒を取り出し、それをヴィーティングの心臓諸とも地面へ突き刺した。
今度は収束魔法でヴィーティングの流した血を集め、血文字を描く。
一通り書き終えると、一夏はスコールとオータムの方へ振り返った。
「ひっ!?」
オータムは一夏に恐怖し、スコールに抱きついた。
「お前たちには何もしねぇよ。とりあえず今日は俺達が泊まってるホテルにこい。
金は俺が出す」
一人ホテルへの帰路へついた一夏を、二人が追った。
そして、二人の心には、絶対的な恐怖として、目の前の小さな子供の姿が刻みつけられた。
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