第百九話
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て、ヴィーティングの目の前で一夏が歩を止めた。
ヴィーティングは引き金を引くが、もう弾は出ない。
「まずは動けなくしようか」
一夏がヴィーティングの腕を片手で掴んだ。
「やめろ離せ!私に触れるな!」
抵抗するヴィーティングを他所に、一夏がその腕を握りしめた。
腕に、指が食い込む。
「ぎっ!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?離せ!離せぇ!」
「切陰」
一夏の空いた腕が光を纏う。
その光は剣のような形を取っていた。
一夏がその腕をヴィーティングの四肢の付け根に突き刺す。
「あ"あ"あ"あ"あ"あ’ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!?」
精神を直接いたぶられ、ヴィーティングがのたうち回る。
ヴィーティングから手を離した一夏は両手を銃の形へ変えた。
「ばぁん!」
ヴィーティングの腱が、撃ち抜かれる。
その風穴はきれいな円だ。
まるでそこにあった肉体をくりぬいたように。
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」
「ははっ!豚みたいな声だな!
動物はどっちだよ!」
一夏がヴィーティングの顔面を踏みつける。
「どうだ?屈辱だろう?」
そのまま数度、ヴィーティングの顔面をストンプする。
「ぎざ…ま…!」
「まだしゃべるのか」
一夏がヴィーティングの頭から足をおろす。
「なら、そうだなぁ、こんなのはどうだ?」
ヴィーティングの全身がバリアで覆われる。
本来なら外部からの攻撃を防ぐが、一夏は最悪な使い方を始めた。
みち…みし…
「ぎぃぃぃああぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ピシッ…ぶちゅ…!
「やめろぉぉぉ!やめてくれぇぇ!」
全身を覆ったバリアは、ヴィーティングの四肢の末端から押し潰していく。
ゆっくりとゆっくりと。
指先の骨が割れ、肉が潰される。
みちみち…ぷちっ…びきぃっ…
その音は聞いているだけでもおぞましい。
端で見ているオータムとスコールも顔を青くしている。
「やめろ!金をくれてやる!いくらでも出す!」
「あぁ?いらねぇよ」
「うあああああああああああぁぁぁぁ!?」
「はは!ははは!はははは!ははははは!
苦しめ!呻け!無限の苦痛の中で悔いろ!」
引き伸ばされた時間の中で、ヴィーティングは死よりおぞましい苦しみを受ける。
末端から肉体が潰されていくという苦痛。
この世の誰も感じた事のない苦痛だ。
そして、自分をこのような目に合わせた存在に恐怖した。
すぐそばで嗤う存在を…
ヴィーティングにとって無限とも思える時間を経て、四肢の全てが潰された。
「まだ生きてるな?よし次だ」
ヴィーティングは絶望した。
こ
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