第15話 修羅場なんてなかった…なかったんだよ
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応マスターにだけでも報告するか。全部じゃないが、エドラスのことを知っているからそこのことやジェラールとパートナーになったことも報告だな。
ミラの説得を終えたオレが家に帰ったまではいいが…何故かその後の記憶がない。
また記憶障害の可能性があるのだろうか…。
ジェラールからは申し訳なさそうな目線とラクサスからの哀れみの言葉とかもらったが、そこのところを気にしないようにした。
…気にしない、ように(ガグブル)
◆◆◆◆◆◆
X783年―――
妖精の尻尾のギルドは今日も賑やかに魔道士が集っており、誰かがまた別の誰かと酒を飲んだり、雑談していたりとそれぞれ別の事をして過ごす者もいる。そしてリクエストボートから依頼を取り仕事に行くのも当然であり――
「かかってこいやあああああ!!!!」
「てめえがかかってきやがれクソ炎!!!」
「またお前たちか!!グレイ!!ナツ!!」
「「げぇっ!?エル――ぐぽぁっ!!?」」
喧騒が止まないのも、当然である。
最近ではフィオーレ一の問題ギルドとして噂され始めている妖精の尻尾。
だが、最も力を持つギルドでもあり、仲間を大切にするギルドだ。
いつものと変わらぬ日常。
活気が溢れる場所。
「変わらねえなぁ…まぁそこは良いところだけど」
「それを見ても止めない貴方も、相変わらずよね」
カウンター席からナツとグレイの喧嘩を仲裁するエルザを見て一言を零すと、同じくカウンター席で待機しているミラから突っ込まれた。
「止めるよりも、見てるほうが面白いからなぁ…ミラもそうだろう?」
「もちろん」
オレからの問いかけにミラは本当にいい笑顔で即答する。ミラも大分変わったが、そのいい性格だけは変わらないようで…
「そういえばレッド、貴方暫く帰ってこないってマスターから聞いたのだけど…」
「うん?ああ、それか。ちょっと用事があってな」
ミラの出た疑問に答える。
用事、つもり依頼ではなくただの自身の用事だ。
ぶっちゃけ目の前にいる少女にも関係性がある。
「ちょっとそれで早く帰ってこれるかわからないしなぁ……」
帰ってこれる手段はあるが、それでも時間はかかるとジェラールから聞かされているためここに顔を出すのには難関だ。
無理矢理に次元を破れば来れるかもしれないが…分からない。次元は次元でも、いろんな次元も存在するだろうし、ここに帰ってこれることはまず不可能に近いかもしれない。
まぁ、オレの行く手段も色々デタラメだが…。
「――そう、寂しくなるわね」
そう言うミラの表
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