第15話 修羅場なんてなかった…なかったんだよ
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となったから成功といっちゃ成功だけど。
ラクサスが意外と皆とどう関われば良いのか困っていただけみたいで、オレの余計なお世話だった。
が、みんなはそんなラクサスによく構うやつも増えたし、心配はなくなったからよかったが――
おっといかん、過去を振り返っていたせいか少し間ができてしまった。早く答えないと
「――まぁ、オレとミストガンは目的が互いに利害一致したから手を組むことになったんだよ。今回のやつはオレの不得意分野でよ…」
「…それならオレにも頼めばいいじゃねぇか」
「それもよかったけど、ミストガンとやった方がまだ確実ってなわけで…」
「…オレよりもか?」
あ、なんか機嫌が悪くなってきたぞ?スティ、スティ…オレがスティだ。早く言葉を選んで説明の続きをしないと…。
「そういうわけじゃねえよ、ラクサスも居れば助かるけど今回は力で収まる問題じゃないんだ。だからそれを確実に成功させそうなミストガンと組むことでより良く収まるのが一番なんだ」
これで大丈夫なはず…今回ばかりは戦力的な問題じゃなく世界を救うために他にすることがある。
普通はリサーナだけ助ければいいのだが…もう大分日が経っている。リサーナがその世界で関わったことで放っておけないだろうし、何よりもジェラールから聞いた話だとこのまま続けたらいつこの世界にも影響を起こすか知らない。
――そして、ジェラールからの助けを求めらたれしな。
…ラクサスの協力も手だが、少なくとも”今ではない”。
「事が進んだ時にはラクサスの手を借りるつもりだ。だからそれまで待ってくれないか?」
オレの「協力要請は時期が来てから」の言葉にジェラールも頷く。一応事前に話したからここでこうなることは予想していたのだろう。乗ってくれてありがとう天使…ではなくジェラール。
「…そうか、なら何も言うことはねえ。詳しいことはその時にまた教えてくれるんだろ?」
ラクサスの質問にオレは「ああ、その時な」と答える。
今教えてもいいが、いつどこに聞かれるか分からない。
特に今この場にいるのは妖精の尻尾のS級魔道士。誰かがオレたちを監視している可能性もある。
妖精の尻尾の弱みを握ろうとする者も居るからか、ストーカーする人も居ないわけではない。
一応家の中にはその監視妨害の魔水晶をジェラールが付けてくれたから家では覆面を取ってくれている。ジェラール自身も「素顔を出すのはやっぱり楽でいい」と言っていたな。普段派手な動きをする時に覆面は口が見える時があるけど、大丈夫だろうか(今更)
「ならその時までに待っててやる。まぁその頃にはオレも今より強くなっているがな」
ふん、と鼻を鳴らしてこちら
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