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提督はBarにいる。
提督が居ない日常・その1
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というのは本当なのだろうか?誰でもいいという事は無いが、提督にならいいかなと思ってはいたりする。口には出さないけど。

「艦娘の方が迫ってますね。特に空母勢の攻勢が強いです」

「攻勢って……」

「提督が逃げられないように艦載機で囲んで、スタミナを搾り取るのを攻勢とは呼ばないと?」

「……いや、私が悪かった。しかし、それだけ相手をしているのに……その、『枯れた』りしないのか?」

「それはありませんね。メディカルスタッフの明石も細かくチェックしていますが、そのような報告は無いです」

 あれだけ夜遅くまで(趣味を兼ねているとはいえ)仕事して、その後で艦娘のメンテナンス(意味深)までやっているのに疲れた様子などほとんど見せない。正に化け物と呼ぶに相応しいバイタリティだ。

「……いきなりそんな話を始めて。もしかして、アークもdarlingに惚れましたカー?」

 金剛さんがニヤニヤと笑っている。

「なっ!?そ、そんな事は……そんな事は……ある、と言うかその……」

「ほうほう」

「それはそれは」

 あの強面のガチムチ兄貴は、何人を虜にしたら気が済むのでしょうか。本人曰く、

『俺が告白した訳じゃなく、向こうが勝手に惚れるんだからどうしようもない』

 とほざいていやがりましたが、全方位に優しく紳士的な対応やらデキる上司的な対応をされたら、男に免疫の無い娘達ならコロッといっちゃうと思うんですが。まぁその辺が無自覚天然ジゴロの魅力なんでしょうね、ハァ。

「まぁその辺はお昼にでも聞くとして、後1時間半仕事を頑張りましょう」

「Oh!30分もティータイムしてましたか。こりゃ頑張らないといけないネー。ほらアーク!ボサッとしてないで仕事するヨー!」

「え、え?ええぇっ!?」

 昼時に尋問(という名の公開処刑)が決まったアークさんには、心の中で合掌しておこう。……私?提督には惚れてますけど、周囲にバラした事はありませんし、バレてもいませんよ。伊達に提督から『腹黒眼鏡』なんてあだ名を付けられてません。


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