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提督はBarにいる。
提督が居ない日常・その1
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ね」

「それもこれもdarlingの経営手腕のお陰ネ!」

 いや、そこで金剛さんがどや顔する意味も解んないんですが。まぁ旦那自慢のノロケ話と思えば、そこでどや顔する意味もあるんでしょうね、多分。私は付き合い長いですから、そういう感じにならないんですよ。

「Admiral、か……もう半年以上になるが未だにどんな人物なのか掴み切れない。どんな人たなんだ?」

 アークさんにそう問われて、ウチの提督の事を思い浮かべてみる。普段は悪ガキのように無邪気でもあり、仕事嫌いの怠け者のようにも見える。けれど、その態度に反して仕事は早いし、艦娘達からの信頼も厚い。かと思えば、戦闘になれば苛烈に指揮を執るし自ら戦ってもアホみたいに強い。

「darlingの魅力は一言じゃ語り尽くせないネー」

「付き合いの一番長い私でも、掴み所の無い人としか」

「……ん?金剛よりも大淀の方が付き合いは長いのか?金剛は妻だから一番長いのかと」

「あぁ、私は最初艦娘としての着任ではなく、大本営との調整役兼事務系の補佐としての着任でしたから。同じような感じで、明石と間宮さんも最古参ですよ」

 一番最初に着任した五月雨ちゃんは、もう艦娘を引退しましたからね。

「ワタシが着任したのはdarlingが南西諸島の攻略に乗り出した頃ですよ。その前にもう2〜3人戦艦は着任してましたヨ」

「えぇと、伊勢さん、山城さんに……あ、霧島さんもでしたね」

 着任して早々、『NOooooooo!何で霧島が先に居るデスか!?』と大騒ぎしたのはもう20年以上昔の話になるんだ。懐かしいなぁ……。

「そ、そうなのか?しかしあの提督の女性関係はどうにかならんのか……英雄色を好むとは言うが、アレは節操が無さすぎだろう?」

「あー、その件につきましては」

「そもそも、ケッコンカッコカリというネーミングが問題ネ!別に結婚を連想させなくてもいいのに」

「……え、ケッコンカッコカリとは結婚の事では無いのか!?」

 やっぱり。海外組とか新任の娘がよくする勘違いをアークさんもしていたらしい。

「ケッコンカッコカリはあくまでも艦娘の成長限界を突破させるのが目的で、そこに法的拘束力は発生しません。何時でも身に付けておける装身具として指輪が選ばれ、そこから大本営が提出用の書類を婚姻届みたいなデザインにしたりと悪ふざけに走った結果です」




「そ、そうなのか……私はてっきり、ケッコンカッコカリというシステムを悪用して艦娘達に無理矢理関係を迫っているのかと……」

「むしろ逆ですよ。提督から艦娘に関係を迫った事はありません。唯一の例外が本妻の金剛さんです」

 私がそういうと、金剛さんが大きくなった胸を張る。……揉まれると大きくなる、
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