37部分:エリザベートの記憶その十五
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だけで彼等が正規軍ではないのがすぐにわかった。
「ワルキューレか」
タンホイザーはそう呟いた。
「彼等も来ていたのだったな」
「どうされますか?」
ヴォルフラムが問う。
「彼等は」
「いや、待て」
だがタンホイザーはこう言ってまずは衝突を避けた。
「彼等とは今は共闘関係にある」
「ですが」
「いいな。攻撃をすることは許さん」
タンホイザーは強い声で部下や兵士達に対して言った。
「まずは話をしたい」
「わかりました」
タンホイザーはまずは話し合いをするつもりであった。見ればワルキューレの方でもそうらしい。彼等の中から一人の青年がゆっくりと前に出て来た。
金色の髪に紫の瞳を持った端整な男である。緑の上着と黒いズボンの上から赤いマントを羽織っている。腰には拳銃がありその細い身体によく合っていた。そしてその顔立ちもまた精悍であり実にその端正さを引き立てていた。額にある紫のホクロが印象的であった。
「卿がワルキューレのリーダーか」
タンホイザーも前に出た。そして彼に問う。
「如何にも」
そして彼はその問いに答えた。
「私の名はジークフリート=ヴァンフリート」
彼は名乗った。
「ワルキューレのリーダーだ」
「そうか」
タンホイザーはそれを聞いて頷いた。
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