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【完結】猫娘と化した緑谷出久
猫娘と明かされる秘密編
NO.045 フォウ:オリジン
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た存在か。面白いな……』

突然現れた『化け物』の存在に猫はあっという間に無力化されて、首輪を付けられてしまった。
そして動物の言葉も理解できる個性を使っていた化け物にとある提案をさせられる。

『君を殺しはしない、個性も奪わない……代わりに妥協案を出そう。君の個性の一つである『生命力を奪う』個性で私に逆らうもの、屈服しなかった者の個性を私が奪った後に、君が生命力を全部吸いなさい』
『全部って……それじゃ死んじゃうよ! それにそこまで一気に吸ったことは無いから……』
『ふむ……奪える量にも限界はあるんだね? それならこの個性を上げよう』

化け物は猫に触れて、とある個性を与えた。
その個性とは『許容重量(キャパ)限界を無くす』というもの。
これによって猫はどこまでも強くもなれるし、どれだけ生命力を吸っても限界はない力を得た。

『さぁ…………ともに永遠に生きていこうか』

化け物の甘い言葉に、逆らったら個性を全部奪われて殺されると野性的直感に悟った猫は従う他なかったために屈服してしまった。
それから長年の間、猫は化け物の右腕として飼いならされていった。
時に化け物に逆らった人間を猫は生命力を全部奪い、灰となって消えていく光景を見ながら『ごめんなさい、ごめんなさい……』と自己嫌悪を感じながらも行った。
そして時間はあっという間に過ぎて行って、猫は己の事を化け物と呼んでいた男と同じ『化け物』なんだと今更に悟って、もう引き返せなくなってしまった。





……………どれだけ時間が経過したか分からない時に、一人のヒーローが化け物の男の部下達を次々と倒していって、そのどさくさに紛れて猫も久しぶりの自由を得る。
そして逃げる前に見た。
ヒーローの男性が負傷を追いながらも化け物と呼んでいた男を倒す瞬間を。
それを見届けて猫は、

『さよなら……』

と言ってまた雲隠れした。
だが、そこから猫は己の存在がいかに異常なのかを悟る事になる。
数多の人間の生命力を奪ってきた猫は死にたくても死ねなくなってしまったのだ。
一人の人間から奪える生命力は成人していれば普通に生きるのならば70歳以上は生きるであろう生命力を全部奪うのだ。
大体20代から30代くらいの人間……しかも超常黎明期からずっと奪っていたためにゆうに千人以上くらいは奪っていたために普通に換算しても猫の寿命は一万歳くらいはあるだろうか……?
だから、時には車に自ら飛び込んで死を望んでも勝手に身体が修復されてしまった。
ならばと思い、炎に飛び込んで塵になればと思い、結果は塵からでも不死鳥のように復元されてしまったのだ。
まさに呪いである。
お前はそうしてずっと生き続けるんだ……と、今まで奪ってきた人たちの声が聞こえてくるようで……。
猫は生
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