暁 〜小説投稿サイト〜
NEIGHBOR EATER
EATING28
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
もは陽乃と一緒だったと思い至った。

「では現金で」

翼の後ろに立っていた夜架が財布から七千円を抜き、店員に差し出した。

「すいません。父が現金をあまり持たない人なのです」

と夜架が誤魔化す。

「あぁ…時々居るねそういう人…
よかったねぇ。お姉ちゃんがお金もってて」

翼のこめかみに井形が浮かぶが、取り敢えず欲しい物を手に入れた翼は無言で袋を受け取った。

翼はムスッとしたままレジを後にした。

「すまんな。夜架」

「いえ、いいのです」

「あとで返すよ」

「いえ、別にかまいませんが」

「俺がよくないの」

夜架も翼も金だけは持っている。

使う機会が少ないので貯まる一方だ。

「私の全ては主様のものですから」

「じゃぁ俺がお前に金を押し付けても文句ないな?」

「一本とられましたね」

夜架がクスッとわらった。

「じゃ、お前の買い物行こうか…
あ、お前の欲しい物俺が買ってやるよ」

夜架は数瞬迷ったが、それを受け入れた。

三階に降りた翼は、夜架に手を引かれていた。

翼は夜架の行きたい店の場所を知らないのだ。

夜架が翼を連れていったのは、かなり奥の店だった。

「ここです主様」

「ここ…?」

その店は、他の店のように表に商品を飾ってはいなかった。

ただただ白い壁。

そこにポツンと入り口がある。

そこに店名が書いてあった。

「ビューティー…すれ…スレイヴ…?
美しい………スレーヴってなに…?」

夜架が手を引き、店に入った。

「何ここ?」

翼の目に入ったのは鞭や手錠、そして口枷だった。

「うふふ…ただのアクセサリーショップですよ主様」

無論嘘である。

そこはSMプレイ用アイテムを取り扱うアダルトショップだった。

夜架は翼の目に『あからさまな』アダルトグッズが入らないよう、上手く目的地まで誘導した。

「主様。どれが私に似合いますか?」

夜架が翼に見せた物。それは…

「くびわ?」

「いえ、チョーカーです」

陳列棚には色とりどりの首輪が置いてあった。

デザインもそれぞれ違い、チョーカーとして通るような物からアウトな物まである。

「ネックレスやペンダントのような物です」

「ふーん………え? 夜架首輪つけるの?」

「ええ。欲しくなりまして」

「夜架がつけたいなら止めはしないけど…」

そこで翼がハッとした。

「俺が選ぶの…?」

「はい。主様に選んで頂きたいのです」

「…………」

「だめ………でしょうか…?」

「ああ、もう。そんな顔するなよ。ちゃんと選んでやるからよ」

翼は真
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ