EATING28
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もは陽乃と一緒だったと思い至った。
「では現金で」
翼の後ろに立っていた夜架が財布から七千円を抜き、店員に差し出した。
「すいません。父が現金をあまり持たない人なのです」
と夜架が誤魔化す。
「あぁ…時々居るねそういう人…
よかったねぇ。お姉ちゃんがお金もってて」
翼のこめかみに井形が浮かぶが、取り敢えず欲しい物を手に入れた翼は無言で袋を受け取った。
翼はムスッとしたままレジを後にした。
「すまんな。夜架」
「いえ、いいのです」
「あとで返すよ」
「いえ、別にかまいませんが」
「俺がよくないの」
夜架も翼も金だけは持っている。
使う機会が少ないので貯まる一方だ。
「私の全ては主様のものですから」
「じゃぁ俺がお前に金を押し付けても文句ないな?」
「一本とられましたね」
夜架がクスッとわらった。
「じゃ、お前の買い物行こうか…
あ、お前の欲しい物俺が買ってやるよ」
夜架は数瞬迷ったが、それを受け入れた。
三階に降りた翼は、夜架に手を引かれていた。
翼は夜架の行きたい店の場所を知らないのだ。
夜架が翼を連れていったのは、かなり奥の店だった。
「ここです主様」
「ここ…?」
その店は、他の店のように表に商品を飾ってはいなかった。
ただただ白い壁。
そこにポツンと入り口がある。
そこに店名が書いてあった。
「ビューティー…すれ…スレイヴ…?
美しい………スレーヴってなに…?」
夜架が手を引き、店に入った。
「何ここ?」
翼の目に入ったのは鞭や手錠、そして口枷だった。
「うふふ…ただのアクセサリーショップですよ主様」
無論嘘である。
そこはSMプレイ用アイテムを取り扱うアダルトショップだった。
夜架は翼の目に『あからさまな』アダルトグッズが入らないよう、上手く目的地まで誘導した。
「主様。どれが私に似合いますか?」
夜架が翼に見せた物。それは…
「くびわ?」
「いえ、チョーカーです」
陳列棚には色とりどりの首輪が置いてあった。
デザインもそれぞれ違い、チョーカーとして通るような物からアウトな物まである。
「ネックレスやペンダントのような物です」
「ふーん………え? 夜架首輪つけるの?」
「ええ。欲しくなりまして」
「夜架がつけたいなら止めはしないけど…」
そこで翼がハッとした。
「俺が選ぶの…?」
「はい。主様に選んで頂きたいのです」
「…………」
「だめ………でしょうか…?」
「ああ、もう。そんな顔するなよ。ちゃんと選んでやるからよ」
翼は真
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