34部分:エリザベートの記憶その十二
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ここでヴォルフラムが彼に声をかけてきた。
「何だ」
彼はそれを受けてヴォルフラムに顔を向ける。
「今はそれよりも」
「そうだったな」
彼は老提督の言葉に顔を向けた。そして答えた。
「では行くとするか」
「はい」
「全艦に告ぐ」
彼は立ち上がって言った。
「今より我が軍はラインゴールドを攻略する」
「ハッ」
「そして帝国軍を討つ。よいな」
「わかりました」
「一隻たりとも遅れることはならない。遅れることはそのまま敗戦に繋がると思え。よいな」
「了解」
彼等は頷き合った。そして戦いに向かうのであった。
四個艦隊二百隻に及ぶ大艦隊はそのままラインゴールドに向かった。
ラインゴールドに入ると既に戦闘がはじまっていた。ジークフリート=ヴァンフリート率いるワルキューレもまたラインゴールドに侵攻していたのである。そして帝国軍と激しい戦闘を繰り広げていた。
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