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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
黒魔術-Dark Majic- Part1/舞踏会とミスコン
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の、殿方の耳に心地よく響くように話さないとね。
その点あのヴァリエールはだめね。最も足りないのは、あっち(胸)の方だけど」
「あっち?」
「あなたは心配いらないわ。寧ろ十分すぎるくらいよ。あなたほどのスタイルのいい美人なら、男なんてより取り見取りじゃなくて?」
寧ろこれで同じ恋の相手を狙っていたのならなかなかの強敵である。ただ、積極的に恋のアプローチを続けてきたキュルケには、この亜人の少女のように恋の対象をただ見つめているだけのパターンは新鮮だった。
「…私がほしい人は一人だけ。他はどうでもいいわ」
「それは、もしかして…

あのクールな黒髪の人かしら」

「!!」
ふと浮かんだ予想を口にしたキュルケに、彼女は確かな動揺を示した。なぜわかったのだ、その顔が既に言葉そのものだった。
「あら、図星だったみたいね」
「…カマをかけたの?」
「あなたの視線が、彼のいる部屋に向いていたのと…女の勘って奴かしら」
ふふん、とキュルケは少し勝ち誇ったような、からかい気味の口調で言った。しかしこれはこれで面白い話だ。自分の読みでは、シュウに好意を寄せているのはティファニアだと思っていたが、
もう一人いたとは。
そこでさらにもう少しからかってみようと、こんな問いかけをしてみる。
「もし、私が彼にも興味ある、と言ったら?」
昔の話という意味では本当だが、冗談のつもりで言った。そのはずなのに…予想外の反応が返ってきた。
「…そうだったら、私はきっとあなたを許さない」
彼女は、突き刺さるような視線をキュルケに向けていた。これこそ冗談だと思いたいくらいだ。だが、キュルケは嫌でも理解した。
「恋敵は絶対に許さないってこと?」
「ええ、殺してでも」
彼女は、殺意を持っている。恋敵に恨まれることは、キュルケは初めてではない。だが、これほど本気で敵意を持つ、それも殺意を露わにする相手など初めてだった。
「邪魔をする奴は、寄り付く女を全部殺してでも、あたしは彼をものにする」
「…だとしたら、その命を狙われる相手はあの子ってことかしら?」
「あなたは違うの?」
おそらくキュルケが、自分がシュウに好意を抱いているとしたら、という仮定を口にしたためか、思わず彼女も自分と同じく彼に好意を寄せていると勘ぐっていたようだ。
「少し前までは興味はあったけど、どうも彼はあたしみたいな女は嫌いみたい。殿方のお堅いところは嫌いじゃないけど、ちょっと堅物すぎる気がするわ」
「…それなら安心したわ」
殺気が収まった。シュウと自分の間の脅威ではないと見たのか、命を奪う理由が亡くなったということか。
「でも、どういうきっかけで、彼に恋焦がれてるのかしら?よほどの理由があるということ?」
「似ているの、昔大切に思っていた人に」
遠い目をしながら、少女はシュ
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