第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その4
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た事がないから明確には言えないけど、少なくとも其処までの技能や知能はなかった気がする。
だが、子供の成長は早い。
きっと、出会わなかった間に幾つか新技術を身に着けたのだろう。
そう思っておく事にした。下手にあれこれ考えても答えなんて出てこないのだし。
「そう言う事だったら一緒に行こうよ。僕も今から行く所だったとこだし」
「こちらこそ、断る理由もないですしご一緒しますよ」
そんな訳で新八を加えた三人は雑談を交えながら万事屋への道を歩いた。
その間話した事と言えば、ユーノが居ない間江戸内で起こった新しいイベントや事件についての事だ。
八神はやてと言う海鳴市からやってきた少女と彼女を主と称する守護騎士達の登場。
林流山博士の開発したからくりメイド達が起こした大規模テロ事件『からくりメイド事件』等についてだ。
新八は、其処で高杉晋助や紅桜事件に関しては敢えて黙っていた。
それは余りにも凄惨で余りにも辛い事件だったからと、この事件については銀時に口止めされていたからだ。
「成程、僕の居ない間にそんな事が起こっていたなんて」
「僕も実際に見た時には驚いたよ。何しろ歴史の教科書でしか見た事がなかった古代ベルカ式の術を使う魔導士と共闘したんだからね」
「それもそうだけど、異世界でありながら僕達の世界の技術を使えるこの江戸って言う世界の科学技術の高さには驚かされるよ。もし、この技術が僕達の世界に流れ込んだりしたら大変な事になるんじゃ」
「無いとは言い切れない話なのは承知している。だけど、現状の僕達の権限じゃ余り派手に動く事は出来ないのが現状なんだ」
一応、戦艦一隻を任されているとは言え、クロノも彼の所属するアースラ隊も言ってしまえば管理局傘下の一部隊に過ぎない。
故に、余り身勝手な行動をとる事は出来ないのが組織に属する者達の欠点ともいえる。
もし、余りに身勝手な行動をしてそれが上層部の耳に留まるなんて事になったらそれこそアースラも隊の権限もはく奪されてしまいかねない。
故に、結果的には何時も後手後手に回らざるを得ないのが現状と言える。
組織に属すると言うのはそんな感じで面倒な事がやたらと多いのが難点でもあった。
「何だか、湿っぽい話になっちゃったね」
「全く、一体誰のせいでこうなったのやら」
「悪かったよ。元を正せば僕が色々と聞いちゃったのが原因なんだし」
「理解しているか。偉いぞユーノ君」
「なぁ、一度で良いから君の右頬殴って良いかい? 出来れば全力全開のグーパンチで」
右こぶしをフルフル震わせながら懇願するユーノをクロノは軽くあしらう。
何とも微笑ましいと言うべきか遊ばれてるなぁと見るべきか。対応に困る新八が一人苦笑いを浮かべる。
「おい、聞いたか?」
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