第5章:幽世と魔導師
第159話「追い込まれる」
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(……あ……ダメだ……)」
でも、転移先にさらに間合いを詰めてきた守護者を見て、避けられないと悟る。
―――“Barri?re”
―――“戦技・金剛撃-真髄-”
「ッ、ァ……!?」
ストックしていた障壁が展開されるけど、一瞬とは言え戦意喪失した私の祈りでは、その障壁はとても脆いもので、突き破られると同時に私は吹き飛んだ。
攻撃の衝撃で息が吐き出され、声にならない叫びが出る。
そして、そのまま地面を転がった。
「……お、おい……嘘だろ……?」
「(この、声は……しまった……!)」
倒れ伏す私に、聞き覚えのある声が聞こえた。
視界に、声の主である人物の赤い服が見える。
「司が……司が負けたのか!?」
「逃げ……て……!ヴィータちゃん……皆……!!」
その人物……ヴィータちゃんだけじゃない。
どれだけいるのか他の妖で良く見えないけど、いつもの皆がいた。
守護者は追ってくる。そして、妖もいるこの状況では皆でも敵わない。
私は、ただ負けただけではなく、追い込まれたのだ。この状況に。
―――絶望が、すぐそこにあった。
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