暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2055話
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 個人的には食べるという点でもクラゲは好きなんだけどな。

「エクセレント! このペンギンは非常に愛らしい!」

 何故かこちらをじっと見つめるペンギンに、美鶴は感嘆の言葉を口にする。
 ……周囲にいる他のカップルが、いきなりエクセレントとか言い出した美鶴に視線を奪われていたが、取りあえずそれは気にしない事にしよう。
 ともあれ、俺と美鶴はそんな風に2時間くらい水族館を見て回る。
 かなり大きな水族館だった事もあり、2時間では寧ろ全てを見て回るような事が出来なかったのが残念だ。
 ともあれ、午後7時すぎとなり……次に俺と美鶴が向かったのは、食事をする場所だ。
 ゆかりの話から、てっきりどこかのホテルのレストランで……という事になるのかと思っていたのだが、予想外な事に美鶴が俺を連れて行ったのは普通の店舗のレストランだった。
 俺とのデートという事で美鶴が選んだその店は、ドレスコードとかが必要な高級店……という訳ではなく、気軽に入れるような、そんなレストランだったが。
 勿論美鶴が選んだというだけあって、味という点ではかなりのものだ。
 どこぞの料理評論家が絶賛していたとか何とか。

「このパスタは美味いな」
「ふふっ、喜んで貰えたようで何よりだ。お父様の勧めに従って良かったよ」

 美鶴の口から出たその一言に、思わず口の中のエビとパスタを吹き出しそうになる。
 ……俺とのデートにこの店を勧めたのが武治だという事は、もしかして武治は今日美鶴が俺と一晩を共にするというのも知ってるんじゃないだろうな?
 何だかんだと親馬鹿な武治の性格を考えれば、その辺りの事をどう思っているのか若干気になる。

「一応聞くけど、武治は今日のデートの事を知ってるんだよな?」
「うん? ああ。当然知っているぞ。しっかりと楽しんでくるように、とそう言われた」
「あー……そうか」

 果たして、武治が言った楽しんでくるようにというその言葉は、どういう意味を持っているのやら。
 今夜の事を含めて……と、そう考えるのは、俺の気にしすぎか?
 ともあれ、この話題を続けるのは俺にとってもあまりよろしくない以上、話題を変えるとしよう。

「まさか、美鶴とのデートで水族館に連れて行かれるとは思ってもいなかったな」
「ふふっ、驚いて貰えたようで何よりだ。……正直、最初は博物館や美術館に連れて行こうかとも思ったんだが……」
「うん、水族館は面白かったな。さすが美鶴」

 正直、俺が美術館に行っても恐らくその芸術を理解は出来ないだろう。
 絵を見ても……上手い絵だなという認識しか出来ない可能性が高い。
 博物館の方は、種類によってはそれなりに面白そうな気がしないでもないけど。

「だと思ったよ。……班目一流斎の展覧会とかも考えたのだが…
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ