斬月編・バロン編リメイク
ドラッグアンドドロップ
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ヘキサは、大の男の手にも余るサイズの戦極ドライバーを、両手で抱き締めてこちらに走って来ている。
咲もまたチームメイトたちに向けて走り出した。
咲を追ってソニックアローがいくつも放たれる中、こけつまろびつ、走った。
(あの体はあたしの体。あのベルトはあたしのベルト)
ヘキサからバトンパスのように戦極ドライバーを受け取った瞬間。
室井咲の視界は反転した。
視界が反転した直後、呉島碧沙は親友の力強いかけ声を聞いた。
「――変身ッ!!」
どうにか立て直した視界で、咲の体を白いライドウェアが覆い、炎の形をした果実の鎧が装甲した。
果たしてそこに立ったのは、チームリトルスターマインが誇る小さなアーマードライダー、月花。
「咲――っ」
自分自身の体を取り戻したことより、咲にちゃんと体を返せたことに安心して、碧沙は涙ぐんだ。
「あ、ヘキサじゃん!」
「……戻ってる」
「やっぱこーじゃないとね」
「おかえりー、ヘキサ!」
碧沙はナッツとトモに抱きつかれてもみくちゃにされた。
月花がDFバトンを繋げたロッドの石附をデュークへと突きつけた。
『そういうわけよ、マッドレモン。ここから先に進むのは、あたしが絶対、ゆるしてなんかあげない』
『キミといいキミのチームメイトといい――コドモの寄せ集めで何ができるのだか』
デュークが創世弓のストリングを引き、直角に絞った。すると弦がハープのように連なり、ソニックアローのレモン色に白の威力が上乗せされたのが見て取れた。
月花では回避も相殺も叶わない威力だと、見て分かってしまった。後ろにはヘキサたちがいるのに。
『ヘキサ! ポケットのロックシード貸して!』
ヘキサは反駁せずブレザーのポケットを探り、取り出したリンゴのロックシードを月花に渡した。
月花はベルトからドラゴンフルーツのロックシードを外し、ヘキサから受け取ったリンゴのロックシードをバックルにセットした。
《 カモン リンゴアームズ Desire Forbidden Fruits 》
紅玉の甲冑に換装した月花は、イドゥンを真似てクラックを開いた。
ソニックアローはクラックの先のヘルヘイムの森へ消えた。
クラックを閉じてふり返れば、傷を負った仲間は一人もいなかった。月花は震える息を大きく吐き出した。
『いいものを見せてもらった。“黄金の果実”は存在する』
『何のこと?』
『ただの独り言さ』
凌馬が変身を解いて踵を返した。待て、と月花たちが口々に叫んでも聞く耳持たず、悪びれず。凌馬はけぶる霧に消えるように去った。
月花もまた変身を解こうとしたが、その前にロックシードに異
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