ペルソナ3
2054話
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う。
「一度サボる事を覚えると、そのままそっちに慣れちゃいそうでちょっと怖いんだけどね」
笑みを浮かべつつ、ゆかりがそう言う。
そうして少しの間、俺とゆかりはベンチに座って話をする。
それは別に、影時間に関係のある話とかそういうものではなく、純粋に恋人としての会話だ。
……昨夜の件になると、ゆかりは頬を赤く染めて拗ねていたが。
「全く、美鶴先輩は私と違ってそっち関係にもあまり耐性がないんだからね。その辺は気をつけなさいよ。今日は折角のクリスマスなんだし、喧嘩別れなんかしないようにね」
「ああ、そうさせて貰うよ」
そんな俺達の会話が聞こえたのか、比較的近くにあったベンチに座っている大学生らしいカップルの男が、俺の方に驚愕の視線を向けてくる。
その気持ちも分からないではない。
こうして公園のベンチで明らかに恋人にしか見えないゆかりとイチャついているのに、その恋人から今夜別の女とデートをする時の注意をされているのだから。
そして当然のように男の方は、そんな風に羨ましい状況になっている俺に対し、嫉妬の視線を向けてくる。
「……つまり、そういう事か?」
俺はそんな男の視線を無視して、ゆかりにそう尋ねた。
ゆかりの今の言葉から考えると、それはつまり……今日のデート相手の美鶴が、昨日のゆかりのように俺に抱かれたいと……そう思っているように思えた。
だが、ゆかりはそんな俺の言葉に、思い切り腕を抓る事で返事とする。
「馬鹿っ! あのね、女の子にそんな事を言わせないでよ。それに、結局のところその辺を決めるのは私じゃなくて美鶴先輩なんだから。私はあくまでもお膳立てを整えただけ。アクセルが美鶴先輩に愛されてなければ、そのお膳立ても意味をなさないわ」
「分かったよ。まぁ、その辺りは意識しないで、普通にクリスマスデートを楽しんでくるさ」
「そうしなさい」
「……ちなみに、ゆかりは今夜どうするんだ?」
俺が美鶴とデートするという事は、当然のようにゆかりは俺と一緒にいない訳だ。
そうである以上、今夜はゆかりがどうするのか少し気になって尋ねる。
そんな俺の問いに、ゆかりは笑みを浮かべて口を開く。
「別に、1人寂しくクリスマス……なんて事はないから、安心しなさい。寮にいる友達とパーティをやる事になってるから。……まぁ、私の場合は昨日アクセルと一緒だった分、若干アウェイではあるんだけど」
「あー……なるほど」
つまり、寮に残っている恋人がいない連中とパーティをする訳か。
そりゃあ、そんな場所にゆかりが行けば、アウェイって感じになっても仕方がない。
「まぁ、別に恋人がいて今日のパーティに参加するのは、私だけじゃないけどね。私みたいにイブは恋人とデートして、25日は家族や
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