第44話 リーファの決意
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
43話のクブルスリーからの許可の下りは修正しました。
********************************************
第44話 リーファの決意
宇宙暦793年1月1日
■自由惑星同盟 ガンダルヴァ星系
793年の新年を戦艦ヘクトル上で迎えたリーファ・L・アッテンボローです。一応若妻ですけど新婚早々家庭内ならぬ銀河系別居中です。ささやかですが、クリスマスとニューイヤー祭は行いましたけど、艦隊員は家族とのクリスマスを迎えられないでガッカリです。
まあ、ローゼンリッターは、相も変わらず酒飲んで騒いでいますけどね。
12月24日に宇宙艦隊総司令部からのグリーンヒル中将にだけに渡しておいた。今回限りの使い捨て符号を使った緊急暗号電で12月22日にイゼルローン回廊から敵巡航艦が出てきた後、味方パトロール艦隊と遭遇後回廊内に逃げ去り、その後帝国パトロール艦隊と交戦になったと来たのです。
その電文受けた時は、心の中で小躍りしてましたよ。ラインハルト来たーーー!!って某虹橋封鎖の山本○広風に言いたくなりましたよ。此で、訓練と称して態々1000隻もの艦船を引き連れての遠征が無駄にならなくなりましたよ。
思いだしますね。クブルスリー本部次長に説明した、あの苦労を。
『宜しいでしょうか?クブルスリー閣下』
『どうしたね中佐?』
『ヘルクスハイマー伯爵の護衛に艦隊を送りたいのですが』
『中佐、この資料によるとファザーンの民間護衛会社の護衛が付くし、フェザーン回廊から同盟領方面は、星間パトロールも居るから宇宙海賊襲撃の危機も無いのではないかね?』
『クブルスリー閣下、ヘルクスハイマー伯爵は帝国の新兵器を所持しています。それが同盟に渡るのを、帝国が手をこまねいて見ているでしょうか?』
『それはそうかも知れんが、一亡命者に艦隊を送るなど、公平性に問題が生じるのではないか』
『確かにそうなのですが、かの御仁は先頃まで帝国の有力な門閥貴族リッテンハイム侯爵の懐刀と言っても良い人物でした。そんな人物が逃げ込んで来るのです。必ずや帝国の内部事情になにかが生じたに違い有りません』
『しかし、それは中佐の憶測に基づいた事だろう』
『憶測ではなく、情報部からの連絡で先ほど判明した事があります』
『それは何かね?』
『先頃、ヘルクスハイマー伯爵夫人が何者かに毒殺されました。その際に、伯爵と伯爵令嬢も危なかったとの事です。この直後伯爵は同盟への亡命を決意しています』
『うむ、貴族では毒殺など日常茶飯事では無いのかね?』
『そこまで帝国も怖くは有りません。恐らくはよほど重要な何かを知って亡命を図ったのでしょう』
『うむー、しかしな、護衛なら、近隣の星系守備隊を送ればいいだろう』
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ