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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第百七話
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づけば、姉さんが怪訝な顔をしていた。
「姉さん。もしかして『見えてない』?」
「あ、あぁ。お前のての上に何か気配は感じるが見えないんだ」
指先を少し裂き、血を滲ませる。
その指を姉さんに向ける。
「見たいなら、この血を嘗めて。ただ、イギリスには妖精が多い…チャンネルを合わせると面倒臭いよ」
姉さんは迷わず俺の指を嘗めた。
「ん…ちゅぴ…ちゅぷ……」
うん…何て言うかさ…
「ねーさーん?」
「んゆ?」
「くすぐったいからそろそろやめて」
不満そうな顔で姉さんが俺の指を放した。
「もう、見えるでしょ?」
とエアリエルを指差す。
「ほう。これが妖精か。精霊とは違うのか?」
「意思を持った精霊さ。どっちかと言えば怪異寄り」
エアリエルがふわりと翔び、姉さんの目の前に飛び出た。
《アンタ、ブリュンヒルデね?》
「妖精でも知ってるのか?」
《だって暇なんだもん。この間ニンゲン達がテレビにかじりついて見てたのを端からみてたのよ》
なるほどなるほど。
《ブリュンヒルデ。一つ忠告よ》
エアリエルが真面目そうに続けた。
《カルタフィルスに気を付けて》
カルタフィルス? 聖書の人物が何故?
《言いたい事はそれだけよ》
ビュゥっと一瞬だけの突風が吹いた。
その一瞬の内にエアリエルは何処かへ消えてしまった。
「おにーちゃん。『かるたふぃるす』ってなに?」
「不死身の祝福を掛けられた男さ」
祝福は呪縛。祈りは呪い。
カルタフィルス…聖書の登場人物としては知っている。
だが、エアリエルの口振りでは、まるで実在するかのようではないか。
それとも名を騙る誰かか?
だがエアリエルが伝えるならば人ではあるまい。
何かしらの怪異なのか…?
いや、カルタフィルスが実在の存在か名を騙る何者かはこの際置いておこう。
問題は姉さんを狙う理由だ。
姉さんが狙われる理由…ブリュンヒルデ?
だめだ理由が少なすぎる…
ポン、と肩に手を置かれた。
姉さんの手だ。
いつの間にか長考に陥っていたようだ。
ここからはカンファレンスに引き継ごう。
「カンファレンスへ通達する。
『カルタフィルス』に関連する『全て』を調べろ。
プライオリティは最優先だ」
『了解。ますたー』
『おっけー。一夏』
『王よ。期限を』
「俺が呼ぶまでだ」
『『『『『『『『了解』』』』』』』』
橙とアリスの気配が消失した。
「情報がなければ何もできない。
カンファレンスに情報収集させてるから、俺達はロンドンを楽しもうぜ」
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