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獣篇V
27 人生そんな甘くない。

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_「オメェさんが銀時かァ?一足遅かったなァ。夫婦仲良くオイラが葬ってやったよ。コイツも奇縁ってヤツかねェ?…オメェさん、確かお登勢に恩があって、用心棒代わりしてたんだってなァ?ソイツァもう終めェだ。お役御免だよォ。消えなィ。お登勢に免じて命だけは取らないでいてやらァ。
…イテテテ…何しやがるんでィ?こぞ…」


銀時の目の色が、変わった。


_「オイラに剣を抜かせるたァ、やるじゃねェか、(あん)ちゃん。…だがオメェさん、テメェら助けようとしたお登勢の心遣い、無駄にするってのかィ?…聞き分けのない(あん)ちゃんだァ。…終ェだ。…お登勢のヤツ、とんでもねェ狂犬を飼い慣らしてたもんだァ。白夜叉っつッたかァ?…こんなおっかねェ後輩がいたとはねェ。だが、攘夷初っぱなの激戦潜り抜けてきたオレたちの世代じゃァ、テメェ程度のヤツァ、ゴロゴロいたぜェ。消えなァ、わんこォ。もうここにはテメェの護るべきもんは何もねェよォ。」

深手を負った銀時が動かなくなったのを確認すると、次郎長は去っていった。

それを確認したかのように、銀時がお登勢の元に這っていく。

_「婆ァさん…」


なんて、切ない顔をするのだろうか。


お登勢の顔を見て そう呟くと、そのまま銀時(かれ)は動かなくなった。

私は彼らと一緒に病院の近くまでワープし、病院へ連れていった。もちろん、忘れよの呪文も忘れずに。

二人とも病院に落ち着いたのを確認してから、らすべがすにワープする。
衣装と化粧を確認してから、仲間の元に向かった。

平子の声が聞こえる。


_「ご協力、ありがとうございましたぁ。これで次郎長一家と華蛇様でかぶき町を牛耳る日も近いですねぇ?」

_「戯言(よわいごと)を。そちは父の天下のためにわらわを利用しただけであろうに。」

_「それは華蛇様も一緒でしょぉ?」

_「フン)」

_「おかげさまで、親父を縛り付けていた頸城(くびき)は、きれいさっぱり取れましたぁ。あの婆ァが親父から華と自由を奪っていたんですぅ。これできっと親父も…」

_「そちを見てくれるようになる、とォ?わらわには、次郎長よりそちが頸城から解放されたがっているようにしか見えぬ。父を奪った女が消えて、さぞ嬉しかろぅ?」

_「…もう。これだから女は嫌いなんですぅ。下らない邪推ばかりしてぇ。そんなことより、西郷の子どもの件、お願いしましたよぉ?あの男女、いつ裏切るか分かったもんじゃないんでぇ。」

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