暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2053話
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? もうちょっとこう……上手い表現をしてもいいと思うんだけど」

 そう言うゆかりは、間違いなく現在ここで一番目立っていた。
 実際、クリスマスイブの夕方という事で、ここで待ち合わせをしている者の数はかなり多い。
 だが、そんなカップルであっても、男がゆかりに視線を奪われて、それを見咎めた女の方が抓ったり足を踏んだり……酷いのになるとビンタをしてその場で帰っていったりしているのだから。
 それ程の魅力があるのだから、間違いなくゆかりは可愛い……いや、この場合は美しいと言った方がいいだろう。
 正確には、可愛いから美しいに羽化している……という表現が相応しいのか?

「それより、早速だけど行くか。このままゆかりがここにいれば、折角のクリスマスイブのデートを楽しんでるカップルを、破滅させてしまいそうだし」
「……あのね……」

 少し不満そうにしているゆかりだったが、俺を見る目には自分の美しさが褒められたといったような、満足感もある。

「それで、どこに行くの? 折角のクリスマスイブなんだし、ロマンチックなデートをエスコートしてくれるのよね? クリスマスは美鶴先輩に譲ってあげたんだから、しっかりと楽しませて貰わないとね」

 クリスマスとクリスマスイブ。どちらが恋人同士で一緒にすごす日かと言われれば……イブの方がそれらしいと思うんだけどな。
 まぁ、ゆかりがこう言うって事は、多分ゆかりの中では俺と違う認識なのだろう。

「そうだな、取りあえずクリスマスツリーでも見ていくか? 折角ポロニアンモールまでやってきたんだし」

 人の集まる場所という事で、当然のようにポロニアンモールにも目玉となるように巨大なクリスマスツリーが用意されている。
 折角ここで待ち合わせをしたのだから、それを見ないという事はないだろう。

「そうね。じゃあ、ちょっと見て行きましょうか。本当なら、もっと暗くなってからの方がイルミネーションも綺麗なんでしょうけど」

 そう言いつつも、ゆかりは結構嬉しそうな様子を見せている。
 2人で腕を組み、クリスマスツリーの前まで移動する。

「不思議よね。本当なら、私がこうしてアクセルと一緒にクリスマスツリーを見ているなんて事は絶対になかった筈なのに」
「だろうな。俺がこの世界に来なければ、ゆかりは……」

 そこまで言った瞬間、組んでいる腕を抓られて強制的に言葉を止めさせられる。

「あのね。私が好きなのは……その、アクセルなんだから。他の男とこうやってクリスマスイブにデートをするような真似をしてると想像されるのは、面白くないわよ」
「あー……うん、悪いな。ともあれ、他の場所にでも行くか。パリ辺りに行ってみるか?」

 普通なら冗談か何かだと思うだろうが、俺の場合は普通に影のゲートで
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