アインクラッド編
街と理想と転移 (裏)
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sideキリト
「……戻ってきた、この世界に…!」
ソードアート・オンライン正式サービス開始とほぼ同時にログインした俺こと『キリト』は、漸くこの世界に戻ってきたという実感に感動し打ち震えた。
「おーい!キリトー!」
感動に浸っていた俺の方に、そう叫びながら一人の小柄な少年が駆け寄ってくる。
「おー、リィト!」
「ごめん!待たせたかな?」
黒髪の少し癖のあるショートに青い瞳をした、少女に見えなくもないアバターの少年は『リィト』。以前別のゲームで知り合ったのだが、βテストも一緒に参加する程に仲がよく、今日もここで待ち合わせをしていたのである。
「いや、俺も今ログインしたばっかだし気にすんなよ。」
「そっか。なら早速フィールド行こ!僕だって楽しみにしてたんだから!」
「あぁ!早速装備整えて行くか!」
「おー!」
そう言って俺達は走り出した。
sideリィト
「どわぁっ!」
「大袈裟だなぁ……」
「痛みは感じない筈なんだけど……」
一人のプレイヤーが敵Mob『フレンジーボア』に吹っ飛ばされ、痛みに悶えてる姿を見てキリトと僕が続けざまにツッコミを入れる。
「あ、ホントだ……」
そんな大ボケを噛ましているのは『クライン』。
はじまりの街で出会った初心者で、僕らの動きからβテスターと見破り、レクチャーを頼んできた人だ。
「言ったろ、重要なのは初動のモーションだって。」
「そんなこと言ったってよぉ……アイツ動きやがるしよ。」
「いやいや、動かない敵Mobなんていないから。」
バカな事を言うクラインに、僕はツッコミを入れておく。
「ちゃんとモーションを起こして、ソードスキルを発動させれば……」
「プギィッ!?」
キリトがそこら辺に落ちていた小石を拾うと、モーションを起こしソードスキル『シングルシュート』を発動させて小石を投げる。すると、見事にフレンジーボア(以降ボア)へ命中させる。
「後はシステムが技を命中させてくれるよ。」
「モーション……モーション……」
「あはは、そんなに難しく考えなくてもいいのに。」
「どう言えばいいのかな…?」
キリトが、ダメージを与えられたボアの相手をしながらも、クラインへのレクチャーは続く。
「ほんの少し溜めをいれて、スキルが立ち上がるのを感じたらズパーンッて打ち込む感じ!」
「ズパーンって、最後のとこの説明が雑じゃないかな?」
「ズパーンてよ……あ。」
あの雑な説明で何か掴めたのか、クラインはモーションをとってソードスキルを発動させる。それを見たキリトは、ボアを蹴ってクラインへ
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