暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と和歌山の海と山
第八幕その十二

[8]前話 [2]次話
「どうかと思うわ」
「本当にね」
「もっと努力しないと」
「そっちの方も」
「人は興味がないと何もしようとしないけれど」
「どうしてもね」
「それでもね」
 皆はここで天才とは何かという先生と今回の旅の中でお話したことを思い出しました、そのうえでやり取りを続けるのでした。
「もっとね」
「そうしたことも努力しないと」
「どうしようもないわよ」
「恋愛のことなんかもね」
「努力してね、ちょっとは」
「先生の場合ちょっとでいいんだし」
「あれっ、ちょっとでいいって」
 皆のその言葉にかえって驚いた先生でした。
「僕の場合相当に努力しないと駄目なんじゃないかな」
「そうでもないわよ」
「そうそう、先生ならね」
「周りをちょっと見るだけでいいから」
「それで絶対にはじまるよ」
「そしてハッピーエンドまで一直線」
「そうなるわよ」
 皆は先生の周りの状況を知っているのでこう言えました。
 ですがそれでもとです、先生にあらためて言うのでした。
「だからね」
「縁結びのお願いしたら?」
「高野山はそうしたところじゃないみたいだけれど」
「そうしてみたら?」
「そうじゃなかったら少しは努力する」
「周りを少しだけ落ち着いて見回してね」
「僕は焦らなくて慌てない性分だけれど」
 先生の性格の特徴です、だからいつも冷静で落ち着いて物事への対応を取ることが出来るのです。このことは先生をいつも助けています。
「このことはいつも以上にかな」
「そうだよ」
「もっと頑張ってね」
「恋愛のこともね」
「そうしてね」
「高野山でこうしたお話をするとは思わなかったけれど」
 それでもと思った先生でした。
「まあ落ち着いてね、いつも以上に」
「そうして周り見てね」
「じっくりとね」
「そうしたらわかるから」
「先生はそれだけでいいの」
「そこから先生の恋愛がはじまるから」
 事情をよくわかっている動物の皆は言うのでした、ですが先生は気付かないまま戦士絵のその言葉に頷くのでした。そうして皆と一緒に高野山を巡っていくのでした。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ