220部分:ラグナロクの光輝その七十四
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受け継ぎし者か」
「知っていたか。私のことを」
「無論。そして卿の夢のこともな」
「そうか。それは私の思い描く国家ではない」
嫌悪感を見せながらクリングゾルに語る。
「私の国家は人の国家だ。法だけの国家ではない」
「人なぞ何になるというのだ」
クリングゾルはその人というものをまず否定してみせた。
「人なぞ幾らでも作ることが出来るというのに」
「作るだと」
「そうだ、今それを見せよう」
「それはまさか」
タンホイザーはクリングゾルが呼ぶ者が誰なのか、わかる気がした。
「その通りだよ、タンホイザー=フォン=オフターディンゲン公爵」
するとクリングゾルの方からも声がした。
「彼女だ。さあ我が妻よ」
「公爵」
「大丈夫だ」
彼は仲間達の声に応えた。その顔は至って落ち着いたものであった。
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