第八幕その九
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「今度は何処に行こうか」
「テーマパークの」
「色々回ってるけれどね」
「そうね、観覧車はどうかしら」
トロットはモジャボロの言葉を受けてこう言いました。
「今度はね」
「観覧車だね」
「そう、そこに行ってね」
そうしてというのです。
「皆で景色を楽しみましょう」
「じゃあ何台かに分かれて」
そしてというのです。
「入るんですね」
「そうしましょう、そしてね」
「景色を楽しむんですね」
「そうしましょう」
「夜はここのホテルに泊まってね」
女王は皆にこうも言いました。
「そうして休んでね」
「ここは二十四時間動いていますが」
「朝も夜もですか」
「そうなのです」
このことはキャンディマンがお話してくれました。
「遊ぼうと思えばずっと遊べます」
「そうですか」
「おもちゃの国では誰も寝ることも休む必要もありませんから」
だからだというのです。
「このテーマパークもです」
「二十四時間で、ですか」
「動いています」
「夜も楽しめるんですね」
「朝早くからも」
「そうなんですね」
「よければ夜も楽しめますぞ」
このことをお話してくれたキャンディマンでした。
「そしてです」
「そして?」
「ホテルにはお風呂もありますぞ」
「そこはお料理も出るわよ」
女王も言ってきました。
「他のお国から来る人の為にね」
「各部屋に揃えております」
「最高級の美味しいお料理が出るし」
「素敵なお風呂ですぞ」
「あのホテルよ」
そのホテルを指差して言うトロットでした、カルロスはそのホテルを見て少し考えてからこう言いました。
「ドールハウスみたいですね」
「ええ、実際にね」
「ドールハウスがですか」
「ホテルになったのよ」
そうしたホテルだというのです。
「このテーマパークのホテルはね」
「そうですか」
「そう、そしてね」
「そうしてですか」
「そうしたホテルが幾つもあるのよ」
そうだというのです。
「このテーマパークにはね」
「それでそのうちの一つにですね」
「入って休んでね」
「わかりました」
「ドールハウスみたいに何でもあるから」
生活に使える場所はというのです。
「本当に」
「そうですか、ただ」
「ただ?」
「一つ思うことは」
それはといいますと。
「日本でもありますね」
「ドールハウスが」
「はい、小さな女の子が遊んでいまして」
日本人の恵梨香を見て言うのでした。
「リカちゃん人形とか」
「そうしたお人形のお家なの」
「お家だけじゃなくて車とかもあって」
「あら、この国にも車があるわよ」
勿論おもちゃの車がです。
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