第一章
[2]次話
電気少女
前園みゅうは雷に打たれてから常に身体から放電している文字通りの電気少女になった、それで困っているかというと。
そうでもなかった、その放電している電気を発電所で提供するとかなりの収入が得られる。その為みゅうは大金持ちになっていた。
しかもだ、その電気が武器になってだった。
悪人達を成敗していた、つまりみゅうは大金持ちでありしかも正義のヒーローという極めて恵まれた立場になっていた。
だが悪の組織にとってはみゅうはとんでもない存在だった、何しろその電気の力で自分達を成敗するからだ。
それで某悪の組織がみゅうをどうするかという会議を行っていた。
大幹部である博士が怪人達にこう言っていた。
「何といっても前園みゅうの武器は電気だ」
「はい、あれですよね」
「あれを何とかしないと」
「どうにもなりませんね」
「前園みゅうを倒せません」
「そして前園みゅうを倒せないと」
そうならばというのだ。
「我等の世界征服の野望は果たせません」
「あの女を倒さなくてはです」
「どうにもなりません」
「そうだ、あの電気の力を封じねばだ」
博士は怪人達に言うのだった、白いタキシードに黒いマントという如何にもマッドサイエンティストという恰好で。
「我等に明日はない」
「ではどうしますか」
「前園みゅうについては」
「あの女の電気については」
「どうしますか」
「電気を防ぐ為にだ」
まさにその為にとだ、ここで博士は知恵を出した。
「耐電だ」
「では我々にですか」
「耐電対策を施しますか」
「そうするのですね」
「そうだ、そうして前園みゅうの電気を防いでだ」
そのうえでというのだ。
「あの女を倒すぞ」
「わかりました、ではですね」
「これより我等に耐電コーティングを施す」
「そうして頂けるのですね」
「そうする、勝利の為にな」
自分達のそれの為にとだ、博士は強い声で言ってだった。
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