第14話 英雄といっしょ
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になるぞ。意味は無かった、とな」
「っっ……、あ、ありがとうございますだーーー。ま、まさか おらの名を覚えててくださっていたとわぁ……」
号泣するロッキーと、軽く笑うゾロ。
そして、ゾロの逸話は本当に沢山ある。
魔王を追い返した、魔王を押し戻した、魔軍を退けた、等々だ。
だが、ただの一度も聞いた事がないのだ。―――魔王を倒した。と言う一文だけは。
「確かにゾロの力は絶大で強大だ。……が、敵も遥か怪物だと言う事。ゾロとて無限に戦える訳ではない。無数にいる魔軍、そして それらを統治する魔人。……すべてを統べる魔王。たどり着くことでさえ容易ではない」
アームズは 苦い記憶を思い出している事だろう。
幾度となく敗退を繰り返し、そして何度も救われた事を。足手まといだとも思えた屈辱もある。それでも、自分達が退けば、紛れもなく被害は拡大するのも判りきっていた。先程言った様に、ゾロは無限に戦える訳ではないのだから。
「さて、私はまず、これをどうにかしないとだな」
アームズは日光を取り出した。
「……ほう。聖刀日光か。久方ぶりだ」
「……はい、そうですね」
「なんだ、日光。喋れたのか」
「無事みたいですね」
「折れてても大丈夫だったんですねー。ああ、よかった……って言えば良いのかな?」
聖刀日光が喋った事に安堵する者と、何やら少々不機嫌気味になる者がいた。
勿論、後者はアームズだ。
「あれから日光は死んだ様に答えなかったくせに、ゾロに声を掛けられた途端これだ。……やはり 色欲が過ぎるのではないのか? カオスと対を成すだけはあると思わざるを得んぞ」
「………もう一度、それを言ったら………………」
無言のプレッシャーが周囲に撒き散らされた。
「お、ぅぅ……、お、折れてるのに、すっげー殺気」
「うん……。怒ってるのかな?」
「見たい……」
エールと長田君も気圧されそうになる程だった。
アームズは ただただ笑っていた。
「はははは。冗談だ冗談。カオスとは似ても似つかんよ。……清十郎を篭絡しようとした時の意趣返しだと受け取ってくれ。私とて流石に許容出来んからな」
「だから、それも候補の1つと言った筈です。変にはき違えないでください」
「わかったわかった」
ひょい、とアームズは、鞘へと日光をしまった。
「ゾロ。折れた日光の事だが、直す方法を知っているか?」
「ん? ああ、知っている。それは「すいません。言わないでいただけませんか?」うむ。了解した」
「ええーーー、ゾロさんと日光さんがなんか結託した!? 直そうとしてるだけなのに、なんで??」
どうやら、直す方法を言いたくない様だった。
「どうして 聞かなくて良い
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