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ランス 〜another story〜 IF
第14話 英雄といっしょ
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 でも、そこかよ!」

 エールのちょっと個性的な質問に、面を喰らうゾロ。長田君が言う様に 確かに今そこについて言われるとは思わなかった様だ。だが、マスク(・・・)・ド・ゾロだ。その名が定着している以上、冠しているマスクが無ければ確かに疑問に思っても不思議ではない、と考えた。

「ふむ。あの面を付けていると、それなりに目立つ様なのでな。スタイルを変える事にしたのだ」
「そうでしたか。(ちょっと残念……)」
「え、結構普通な理由だった……。そりゃ、ゾロって言えば この世界で一番有名だもんなー。ってエール? なんか落ち込んでね?」

 エールは落ち込んでいた。
 ゾロはヒーローだから。あの仮面の事は少々気に言ってて、母に強請った事もある。超人気で買う事が出来なかったらしいが……。

「(……今一度、問い詰めてみるか? この男が―――。いや、目の前にいるのは、エールはアイツの息子だ。それを前にして、ここまで……)」

 アームズは、今日 ゾロに会えたと言う幸運極まりない事だと理解している。
 ゾロは 近年では目撃情報はめっきり減り、各国がいまだに接触しようと躍起になっているのに捕まらない。そんな人物と会えた事を幸運に思い、再び あの日の様に。皆が呼んでいた名を再び言おうか、と迷っていた。
 だが、エールを前に微塵も動揺していないゾロを見て、やはり違うのではないか、と言う気持ちも強くなってしまっていた。

「それはそうと、だ。……ここに留まっていて良いのか? どうやら、魔の王の気配は去った様だが、危険地帯には違いないぞ。その状態でいて良い場所でもない。……自殺願望でもあると言うのか? ならこの場所は勧めない。楽にはさせてもらえないからな」
「い。いやいやいや、そんなのねーです! 今まさに降りようとしてました!! 魔人DDが攻めてきて、ほんっと生きた心地しなかったです! どーもありがとーございましたーーー! ほ、ほら、エールも! ロッキーさんも礼を言って!!」
「あ、ああ、そーだっただす! 感謝してますだ。ぞ、ゾロ様」
「……ありがとう」

 3人は慌てて頭を下げたが、ゾロは首を振った。

「たまたまだ。お前達は運が良かった。もう少し遅ければ 危なかったかもしれないからな。……それに私は人類側の味方。救うのは当然。……それに、懐かしい顔にも会えた。そう言った面では、お前達に感謝する所でもある。騒がしくしていてくれたからな」

 ゾロはちらりとアームズを見た。
 そこまで交流がある……ワケではないが、鬼畜王戦争では幾度となく顔は合わせている。以前の異界で接触した時程ではないが。

「ゾロが来てくれた以上、苦も無く下山する事は出来るだろう。運が良かった、と言えば魔王ランスと遭遇し、見逃せてもらえた事もある。ここは
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