第43話 捕虜帰還とリーファ出撃
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抑留状態であるのを人権政治家を急遽自称した、コーネリア・ウィンザー議員とそれに乗っかるマスゴミが声高に現政権を批判したが、統合作戦本部《リーファ》は既に答えを用意して、レベロ経由でアンダーソン最高評議会議長へ提出していたために、見事な論法で撃破した。
曰く、『帰還兵、民間人は、長い間の抑留で体が弱り胃腸も弱っている、この状態で通常の食事を行えば急病に陥る可能性が高い、その様な事をするのは市民の安全と健康を守るために認められない。彼等は艱難辛苦の生活を遂げてきたのだ。体を治して家族の元へ送り返すのが、彼等を戦場へ送った者の責任である』
アンダーソン最高評議会議長の自ら行った宣言に同盟市民はウィンザー議員の見識の無さとそれに乗って事件を騒ぎ立てたマスゴミに対しての批判が高まり、ウィンザー議員の支持率はみるみる落ちていったのである。ウィンザー議員は誰かに示唆されたと騒いだが、誰も信じずに翌年の選挙で落選したのであった。
実際、ウィンザーの追い落としを行ったのは、バクダッシュ達情報部であったが、そんな事は歴史に残らないのである。ましてやリーファが原作知識で危険人物ウィンザー議員を合法的に抹殺させた事などは、誰も知らない、知られちゃいけないことなのだ。
その後、二週間のウルヴァーシー基地養生を終え、帰還兵と民間人が同盟政府の用意した高速客船でハイネセンへ到着したのが、まさに12月24日のクリスマスイブであった。狙ったように同盟市民へのクリスマスプレゼントとなったのであった。
無論、スパイの恐れのある人物は未だ抑留中であるが、恐れのない人物は皆自宅へと帰還し、その日は300万軒を超える同盟市民宅では喜びに包まれたのである。遠い星出身者に対しては、軍が特別便を出して家族をハイネセンへ呼び寄せ感動の再会も行われた。
此により、アンダーソン最高評議会議長、レベロ財務委員長、ホアン人的資源委員長、カスター国防委員長達現行の評議会委員は支持率を大幅UPを果たし、翌年の選挙で大勝を得ることになる。又、シトレ、ロボスの軍首脳もお膳立てをした事は市民に知られており、更にテロに倒れた事もマイナスイメージにならずに、賞賛の声が上がり。軍内部でも殷々たる勢力を得ることになった。
宇宙暦792年12月16日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 統合作戦本部
捕虜達がウルヴァーシー基地から帰還中の12月16日、フェザーンから入った一報がリーファの更なる悪巧みに栄養を与えたのである。
【帝国伯爵ヘルムート・フォン・ヘルクスハイマーと一族、同盟への亡命を求めてフェザーンへ入国。伯爵は帝国軍の試作新兵器を持参している模様。ただし帝国からの妨害で出国許可が中々下りず。以後の指示を求める】
この連絡を受けたとき、リーファは静かにガッツポー
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