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リング
216部分:ラグナロクの光輝その七十
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はい、かつて私がバルドルと呼ばれていた時」
 彼は言う。
「その時一度このルートでニブルヘイムに入り込みニーベルングと戦ったのです。彼がまだアルベリヒであった頃に」
「ふむ」
「それが今再現されます」
「間も無く大気圏に突入です」
 ワルキューレ達から通信が入る。
「衝撃に備えて下さい」
「いよいよか」
「これでニーベルングとも」
「おそらくすぐにベルセルクが来ます。ですが」
「そんなものはもう関係ない」
「今の我々は」
「ニーベルングを討つのみ」
 六人の戦士達も言う。
「他の者に目をくれることもない」
「ただニーベルングを倒し」
「ラグナロクを終わらせる」
「はい。神々の黄昏を終わらせるのです」
(そして)
 パルジファルは同時に心の中で言った。
(神々の時代は完全に終わり、私もまた)
 だがそれは決して言わない。そのまま同志達と共に戦場に向かうだけであった。
「大気圏突入です」
 またワルキューレ達から報告が入った。
「すぐ下に敵の宮殿が」
「あれこそまさしく」
「地上に降下したならばすぐに出ます」
 パルジファルはそれを受けて仲間達に言う。
「そしてこのまま」
「うむ!」
「ニブルヘイムに入るぞ!」
「総員戦闘用意だ!」
 降下しながら戦いに備える。そして遂に大気圏に突入しラインに入った。

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