切り札
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撃に出ようとしていた拳を咄嗟に開いてガードを固めたティオス。彼は自らに攻撃を放った人物を睨み付けた。
「さすがです、ラクサスさん」
「君のその香りも素晴らしいよ」
「俺たちも加勢させてもらう」
三頭のドラゴンに青き天馬。優れた実力者たちが強大な敵へと立ち向かう。
ルーシィside
「あああああああ!!」
燃えたぎる黒炎を司る少年。彼は人間のそれとは思えないほどの常軌を逸した目で敵へと食らい付く。
「これがEND。聞いていたよりも遥かに強いわ」
その少年の異様なまでの攻撃を受けている少女は笑っていた。歳はシェリアと同じくらい・・・もしかしたらもっと幼いのかもしれない。それなのに、彼女はまるで長きに渡る戦いを制してきたかのような、無駄がなく、隙のない動きで回避し、攻撃を要所に入れていく。
「どけぇぇ!!」
それでもナツの勢いは決して衰えない。むしろその逆。どんどんその速度は増していき、敵の少女も余裕がなくなってきたのか、口数が減ってきた。
「ナツゥ・・・どうしちゃったの・・・」
そんな親友の姿を見た青い猫は目からボロボロと滴がこぼれ落ちている。でも、それは彼だけではない。私も同じように涙が止まらないのだ。
「うおおおおお!!」
技の名称も言わずに次から次へと魔法をただ繰り出しているナツ。それは感情的になっているからではない。純粋に思考が無くなっているからではないのかと思ってしまう。
「ラーケイドもブラッドマンも強かったけど、こいつは別格。さすがにゼレフ書最高傑作の悪魔ね」
自分を追い詰めていくナツを見ながら嬉しそうに口を開く少女。でも、それをあたしは肯定しない。
「ナツは悪魔なんかじゃない!!れっきとした人間なのよ!!」
「それを決めるのは君じゃないよ。彼自身だ」
彼女はそう言うとナツの顎に蹴りを入れる。思わず彼はその衝撃で動きが止まり、少女はすぐさま距離を開けた。
「弱点、見〜つけたッ!!」
「「え・・・」」
親指と人指し指でナツを見据える少女。彼女の言葉の真意が、あたしたちには理解できなかった。
第三者side
倒しても倒しても立ち上がり攻めてくるアルバレス軍。エルザたちはそれに次第に押され始めていた。
「ここまでか・・・」
持病もあり苦しい表情のマカロフが呟く。
「マスター!!諦めてはなりません!!道は必ず私が・・・」
「ここまでじゃよ。ワシの旅は」
諦めたかと思われたマカロフ。しかし、彼は両手を合わせある魔法の体勢を作る。
「その構えは・・・
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