切り札
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メイビスの鼓舞を受けて持ち直したフィオーレ軍。それを見ていたアイリーンは次なる一手を打った。
「おぉお・・・」
「おお!!」
エルザたちが交戦していたアルバレス軍に電撃のようなものが走ったのだ。それを受けた彼らは徐々に変化していく。
「何だ!?」
「敵兵の様子がおかしいぞ!?」
アイリーンの付加を受けたアルバレス軍。彼らは姿が変化したかと思うと、一斉に妖精の尻尾へと襲い掛かった。
ガキィン
「くっ!!」
「エルザ!!」
これまでエルザに抑え込まれていたアルバレス軍が彼女を弾き飛ばしたのだ。それを皮切りに次々と彼らの猛攻に押されていく。
「狂戦士はその者の能力を何倍にも膨らませる。思考を失うのは玉に傷だが」
アイリーンの付加により力を増したアルバレス軍の猛攻が始まった。ダメージを与えようとそれをもろともせずに向かってくる男たち。それに誰もが恐怖を感じてしまう。
「さぁ、どうする?メイビス」
その頃そことは別の地では・・・シリルside
「カナさん!!」
「シリル!!セシリー!!」
地上に降り立った俺たちはすぐさまカナさんが抱えているギルダーツさんに駆け寄る。
「大丈夫!!まだ生きてます」
辛うじてだけど息がある。今ならまだ治すことはできるはず!!
すぐさま治癒魔法を開放してギルダーツさんの傷口へと当てる。しばらくすると、彼の怪我は表面上わからないほどには回復させることができた。
「これで大丈夫です」
「よかった〜」
あと少し見つけるのが遅かったら手遅れだった。そう言う意味では運良く通りかかることができてラッキーだったかもしれない。
「ギルダーツ・・・よかった・・・」
安堵のあまり父であるギルダーツさんへと抱きつくカナさん。普段はそういう仕草を見せない彼女だけど、こればっかりは仕方ないだろう。
「うぅ・・・」
「ギルダーツ!!」
その時、ギルダーツさんが目を覚ました。でも傷は治ったとはいえダメージは色濃く残っているため、動かないようにしてもらわないと。
そう伝えようとしたその時だった。
「ここから離れろ・・・」
「「「え?」」」
目覚めたかと思った途端にその発言。彼がなぜそんなことを言うのかわからなかった俺たちは顔を見合わせた。
「早くしろ・・・ヤバイ奴が・・・」
「もう来ているよ、ギルダーツ・クライヴ」
その声が聞こえた瞬間に俺たちはそちらを向いた。そこにいたのは、黒装束で顔を隠している男。
「な・・・なんだこの魔力・・
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