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魔弾の王と戦姫〜獅子と黒竜の輪廻曲〜
第24話『暁のティッタ〜勇者が示すライトノベル』
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ら……戦えるんだ!











〜〜この時を……ずっと待ち焦がれていた!〜〜











〜〜この瞬間を……ずっと思い焦がれていた!〜〜











〜〜お前のような勇者が現れることを!〜〜










草原の大地から、光が満ち溢れる。
同時にそれは、皆の精神を天井へ導くホタルの光ともなった。
――『暁』。闇夜の地平を焼き払う始まりの光。
ガイの意識はそこで途切れた。














目覚めたら、そこは別の光景だった。
夢幻にも広がる草原に、赤く光る黄金色に満ちた景色。
周りにいたはずのティッタとフィーネの姿はない。
もしかして、幻想の世界か何かではないか?
けれど、既視感はある。一度、この光景を、どこかで?
遠くを見渡すと、一人の男が立っているのが見えた。そこまで歩いていく。
大樹に寄り添う一人の男。ローブを深く顔にかけていている為、その素顔はよく見えない。
誰だ?……と声をかける前に、凱は声を掛けられた。

「俺は黒竜の化身??既にこの世あらざるものだ」
「その声……さっきのだな」

黒竜の化身??確かそれはジルニトラともよばれているジスタートの始祖の名だ。
機械文明の世界の『勇者』と、自然元素の世界の『王』は出会った。
『勇者王』――――――幾万年の時と、幾千年の世界を超えた出会いが、一つの『神話』を紡ごうとしていた。

「青年よ。名はなんという?」
「俺は獅子王凱??ここへ連れてきたのは貴方なのか?」
「それは少し違うな。お前の記憶が俺をここへ連れてきてくれたのだ」
「俺の……記憶?」

ずっと地平線の草原を見ていた黒竜の化身は、暁の太陽に背を向けて凱に振り返る。

「俺は……このような美しい景色は見たことがない」

ああ、だからか、と凱は納得した。
自分は既に見せてもらった記憶だから、見覚えのある景色だと感じたのだ。

「以前、ティル=ナ=ファに見せてもらったことがあるんだ。そう――あんな風な『暁』の光景を」

それはまるで――読者を夢中に引き込む、新章開幕の旅立前景色(カラーイラスト)のように。※10

「そうか……ならばお前には礼を言わなければならないな」

黒竜の化身のその声は、歓喜と悲哀の色が同質で混ざっていた。

「いつかは辿り着きたいと思っていた理想世界――アンリミテッドの俺でも、辿り着くことはかなわなかった」
「そう……なんだ」
確かに、見せてもらったことはあるが、戦乱と混迷が続く今の時代では、まだ辿り着いたとは言えない。

「俺も……貴方と同じだ。全然届いちゃいない――理想世界
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