第二十八幕:曇り時々虹!?
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が七夏ちゃんへの見方や理解を変えなければ、本当の七夏ちゃんは見えないだろう。
時崎「!?」
微かに、扉の方から音がした。今朝の出来事とは真逆で、俺は素早く扉へ飛びつく。
時崎「な、七夏ちゃんっ!」
七夏「・・・・・」
時崎「良かった!」
七夏「柚樹さん、今日はその・・・ごめんなさい」
時崎「あやまらなくていいよ! 七夏ちゃんは大丈夫?」
七夏「はい。少し休んで、落ち着きました」
時崎「そう・・・お腹すいてない?」
七夏「はい。少し・・・」
俺は、七夏ちゃんを手をとった。
七夏「あっ!」
七夏ちゃんも、繋いだ手に少し力を入れてくれた。
時崎「ごはん、一緒に食べよう!」
七夏「・・・くすっ☆」
ようやく、七夏ちゃんの曇り心から日の光が届いたような気がして、とても安心できた。
今日の午後から部屋に引き篭もっていた七夏ちゃん。たった半日の事だったけど、俺にはとても長い時間に思えた。
凪咲「七夏!!!」
七夏「お母さん・・・ごめんなさい」
凪咲「よかった。もう大丈夫なの?」
七夏「はい。明日はお母さんのお手伝い・・・しますので」
凪咲「ありがとう。でも、無理はしないようにね」
七夏「はい」
凪咲「お腹すいたでしょ? すぐに夕食用意するから!」
七夏「ありがとうです」
七夏ちゃんと一緒にいつもより遅い夕食を頂く。特に会話は無かったけど、俺はそれでも十分嬉しかった。いつも、俺の事を気に掛けてくれる七夏ちゃん・・・こういう事があった時こそ、俺が七夏ちゃんをしっかりと支えてあげられるようにならなければと思う。
夕食を済ませてお休みする前−−−
七夏「柚樹さん・・・」
時崎「え!?」
七夏「ごめんなさい。お夕食、遅くなっちゃって、柚樹さんにまで・・・」
時崎「いいよ! 気にしないで!」
今日、俺は色々と慌しかったため、夕食が遅くなっただけなのだが、七夏ちゃんは俺が待っていたと思っているようだ。まあ、この場合、わざわざ本当の事を言わなくてもいいだろう。
七夏「あと、今日は、ありがとうです・・・」
時崎「何が?」
七夏「えっと、一緒にごはん・・・と、手・・・」
時崎「おやすみっ! 七夏ちゃんっ!」
七夏「あっ、おやすみなさい・・・です」
俺は、恥ずかしくなったので、今日という日を強制的に終了させる事にした。
明日はいつもどおり、晴れた七夏ちゃんになっていると思う。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今日は、蝉に勝った! 何も蝉と戦っている訳ではない・・・というよりも、少し雨が降っているみたいだから、蝉はお休みしているだけか・・・。
七夏「柚樹さん! おはようございます☆」
時崎「おはよう! 七夏ちゃん!」
俺は、飛び起きて、
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