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翠碧色の虹
第二十八幕:曇り時々虹!?
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ね?」
時崎「はい!」

直弥さんに呼ばれて、俺は直弥さんの部屋へ招かれた。

直弥「凪咲から話は聞いたよ。今日はすまなかったね」
時崎「いえ、全然たいした事が出来なくて・・・」
直弥「凪咲はとても感謝していたよ。時崎君が居なかったら大変だったと」
時崎「七夏ちゃんは、大丈夫なのでしょうか?」
直弥「心配かけてすまない。過去にも何度かこんな事があってね」
時崎「そうらしいですね。凪咲さんから聞きました」
直弥「ま、時間が解決してくれると思う」
時崎「そうですね。俺、七夏ちゃんにメッセージを送ってみます」
直弥「メッセージ!?」
時崎「七夏ちゃんのMyPadに・・・です!」
直弥「そう言えば、七夏のMyPadは外への通信ができないから、いずれ、なんとかしてあげたいとは思ってたんだけど、メッセージは送れるのかい?」
時崎「はい! 一応、俺の携帯端末経由で外への通信も出来るように設定させて頂いてます」
直弥「それは、時崎君にご負担をかけているのでは?」
時崎「いえ、大丈夫です! 通信費は定額で契約ですので・・・それ以上に七夏ちゃんや凪咲さんにお世話になってますので」
直弥「色々とすまない。すまないついでにひとつお願いしてもいいかね?」
時崎「はい!」
直弥「七夏のMyPadが外への通信が出来るように、家にも無線のネットワークを置きたいと思っているんだけど、それを時崎君に頼めないかな?」
時崎「もちろん! 俺でよければ!」
直弥「ありがとう。助かるよ! 凪咲から時崎君は家電に詳しいと聞いていたので」
時崎「詳しいかどうかは分かりませんが、無線ネットワークの事は分かりますので!」
直弥「ありがとう。必要な機械の費用は全て僕が用意するので、調べてくれると助かるよ」
時崎「分かりました」
直弥「七夏の事も含めて、お礼を言わせてもらうよ。ありがとう」
時崎「いえ」
直弥「時崎君が、七夏と写真との関係を良くしてくれると、僕はあの時、思ったんだ」
時崎「あの時・・・」

俺は、直弥さんの話した「あの時」がすぐに分かった。蒸気機関車イベントで、七夏ちゃんと一緒に写真を撮影してもらった時の事だろう。

直弥「これからも、七夏の事を支えてくれると嬉しく思うよ」
時崎「ありがとうございます。失礼します」

俺は直弥さんの部屋を後にした。自分の部屋に戻って考える。人の心はいつも晴れている事なんてない。俺は今まで七夏ちゃんの晴れの姿ばかり見てきた事を実感した。今、部屋に閉じ篭っている七夏ちゃんも、七夏ちゃんの心のひとつである事に変わりは無い。そういった曇りや雨の心も含めて、七夏ちゃんと向き合わなければ、本当の心は見えてこないと思う。立方体の面は一方向から見ているだけでは、どんなに頑張っても3面までしか見えない。俺の方
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