しょっぴんぐ
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手が、僕の頬にふれた。
そして、瞳を細めて微笑んだ。
「ふふ…どうしてお前はこう……」
「ぅゆ?」
リヴェリアさんがぱっと手を放した。
「さて、ではそのハーフプレートアーマーを買うとするか」
カウンターへ行って、お会計だ。
お金はリヴェリアさんが持っているので僕は見ているだけだ。
「ベル君。まるでお母さんの買い物についてきた子供だね」
「言わないでください…」
気にしてるんだから…
「店主。この鎧を黄昏の館まで頼む」
「かしこまりました」
「へ?配送するんですか?」
「ああ。この後よる所があるからな」
また豊穣の女主人だろうか?
side out
「やだぼくおうちかえるー!」
「あっくそっ!暴れるなベル!」
「僕にも男としての尊厳ってヤツがですねぇ!」
バベルから出た四人は、服屋…ブティックへ来ていた。
無論、ベルの服を買うためだ。
だが店を見たとたんにベルが抵抗しはじめた。
明らかに女性向けの店だったからだ。
「ベル。お前服二着しか持ってなかったなだろ」
「二着あれば十分ですよぉ!」
「だめだ!ロキファミリアの一員として身だしなみはしっかりしてもらわねば困る!」
一方アイズは不思議そうに、エイナは面白そうにそれを見ていた。
「アドバイザー。どうしてベルは嫌がってるの?」
「えー? 照れてるだけですよ」
「違うからね!?」
しかし抵抗虚しくベルはブティックに連れ込まれ、着せ替え人形にされてしまった。
試着室内で多少ドタバタしていたが、数分してリヴェリアが出てきた。
そしてシャッとカーテンを開け…
「お持ち帰りしたい…」
「うむ。想像以上だ」
「………かわいい」
試着室の中のベルは、ワンピースを着ていた。
無駄な装飾の無いシンプルな黒いワンピースだ。
丈は膝まであり、肩と首元が露出している。
その夜天のような黒が、ベルの純白の長髪を引き立てる。
黒と白のコントラストが、幼さの他に、艶かしい雰囲気を醸し出す。
その上で、羞じらうようなベルの所作が、庇護欲と母性をくすぐる。
「よし。買おう」
「ちょっリヴェリアさん!?」
「私が出すから安心しろ」
「できるわけないでしょ!」
そしてリヴェリアがもう一着…今度はふりっふりの白いワンピースを持ち出した。
「次はこれだ」
そこでフッとベルの目からハイライトが消えた。
「はは…そうですか…いいですよ…着ますよ」
ベルがリヴェリアの手からワンピースをひったくってカーテンを閉めた。
ベルの着替えを
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