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前世の知識があるベル君が竜具で頑張る話
しょっぴんぐ
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ここで」

エイナさんが僕の手を取って歩き出す。

その後ろをリヴェリアさんとアイズさんがついてくる。

「いや!僕にはヘファイストスファミリアの武具は無理ですよぅ!
幾らするとおもってるんですかぁ!」

「だーいじょーぶ!」

売り場に着き、エイナさんが指差した値札は3000ヴァリス……………へ?

「やすい…?」

「ヘファイストスファミリアは末端や新入りの団員にも積極的に作品を作らせて安く売っているの」

ふぅん…

「それって儲かるんですか?」

後ろにいたリヴェリアさんが答えた。

「事実、ヘファイストスファミリアは製作系ファミリアでトップの業績を出しているぞ」

続けてアイズさんも答えてくれた。

「それに、作品を買った駆け出しの冒険者が、ランクアップしたあとも、その鍛冶師の作品を買うかもしれない」

確かに、この値段ならば、僕みたいな駆け出しでも手が出せる。

「つまり駆け出しの冒険者と鍛冶師が互いに高め合うためのシステムって事ですか」

「その通りだ。ベルは賢いな」

リヴェリアさんの手が僕の頭に乗る。

「あの…僕もう14なんですけど」

「そうだな。偉い偉い」

やっぱり子供扱いされてる…

「じゃぁベル君。別れて装備を探しましょう。
私達も選ぶけど、ベル君が気に入った武具があったら、遠慮しないで言ってね」

いや、遠慮とかその前にですね…

「リヴェリアさん。いい加減予算を教えてくださいよ」

僕は未だに今回幾ら使えるのかを聞かされていない。

というかあの日、僕が倒したモンスターの魔石を回収した時の総額も知らされていない。

「案ずるなベル。ここにある武具ならフルプレートメイルを一そろい買っても余裕なくらいはあるぞ」

「はぁ…そうですか…」

「足りなくなる事はないから安心しろ」

そうなんだ…

でも動きにくいだろうからフルプレートメイルは買わないだろうなぁ…

三人と別れて、僕は一通り売り場を見て回った。

鋼鉄でできたフルプレートメイル。

チェストアーマーだけの板金鎧。

エッチなビキニアーマー。

ブレードのついたメタルブーツ。

トンファーと融合した籠手。

蹴るとニードルが出てくるハイヒール。

真面目な作品と使えそうなギミックを仕込んだ作品とおふざけ感満載の作品。

ざっと分けるとこの三種類だ。

どれも使いようによっては役に立ちそうな装備だ。

だが、決め手がない。

ビビっと来る装備がないのだ。

そんな時、視界の端で何かが輝いた。

そちらを向くが、光源は無い。

「反射?」

少し動いてみると、チカッと光る物を見つけた。

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