堕天使と悪魔
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仲間たちの元へと急いでいた。
荒れ狂う戦場から離れたその地。そこでは金髪の少女と青色の猫が豹変した仲間の姿に戦慄していた。
「ナツ・・・どうしちゃったの?」
全身からあふれでる禍々しい魔力。その青年の目はいつもの優しげなそれとは違う。人間のそれとは思えないほどの目付きへと変貌していた。
「END・・・ゼレフ書最強の悪魔・・・なるほどね」
ナツの拳を受けたヨザイネは混乱していたがそれもようやく収まった。彼女は立ち上がると、暴走状態にあるナツを見据える。
「E・N・D・・・この子が陛下の弟ってわけね」
「あんた・・・何言ってるの?」
次から次へと出てくる事実。だが、それを知らなかったルーシィは状況を飲み込めなかった・・・いや、それをすることを自らが拒んでいたのかもしれない。
「知らなかったのね。陛下と火竜は兄弟なのよ。つまりあの子の叔父になるってわけね」
「あの子?」
それを聞いてすぐにピンッと来た。マカロフが言っていたゼレフの子・・・神の子の異名を持つティオスのことを。しかし、彼女たちはティオスがレオンに瓜二つの青年であることを知らないため、そう勘違いしてしまったのだ。
「でも残念ね。陛下は待っていたのよ。あなたが自分を殺してくれることを。でも・・・」
白き翼を広げ瞳を閉じる。ヨザイネの魔力が周囲の気温をみるみる下げていった。
「さ・・・寒い・・・」
「凍えそう・・・」
体を震わせているルーシィとハッピー。それに対しナツは我を見失っているせいで何も感じられないのか、微動だにしない。
「古の魔物を殺めた力よ。再びこの地に舞い降りよ!!」
その言葉と共にヨザイネの目が開かれると、周囲が瞬く間に凍りついた。それはまるで恐竜を滅ぼしたとされる氷河期を思い出させるほどに一瞬で。
「さぁ、炎の悪魔さん。あなたの力はどれほどなのかしら」
じっと凍りつけにされたナツを見ていたヨザイネ。すると、彼を中心に炎が上がっていき、ヨザイネの魔法により凍らされた大地が一瞬で元通りになった。
「ゼレフはどこだ・・・」
「面白い戦いができそうね」
覚醒したナツがその真価を発揮しようとしていた頃、妖精の尻尾の本陣は押されていた。
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
「マスター!!」
「ワシのことはいい・・・進め!!」
長期戦のせいで苦しそうにしているマカロフ。彼にアルザックが声をかけるが心配をかけないためかそう言う。
「進めっつっても・
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