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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第13話 師匠の役目
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性はないんだな」

「ああ、安心してくれ」

ならリサーナが今そのエドラスの王国で囚われている訳じゃないんだな。…まだ安心できないがこれを聞けただけでもまだ助かる見込みがあるか。

「そして、今レッドさんが疑問に思っているであろう私のことだが…」

…あ、そういやこのジェラール…誰かと似ているよな。確かエドラスとここは同じ存在が居るって言ってた…

「貴方が前に会っているジークレインは、もう一人のアースランドで存在する私であり、私が彼女のエドラスでのジェラールだ」

…ゑ?

…。つまり、どういうこと?ややこしいんだけど…?あ、いや何を言いたいかは分かるけどね、分かるけどね?

…ふぅ、と溜息を吐いて一旦頭を整理する。

つまり、彼女は前に顔合わせしたことのある…ジークレイン…?と同一人物…エドラス版のジークレインってことでいいのか?

「…そして、もう一つ、私のことを貴方に伝えたいことがある」

…んん?今度はなにかね…またややこしい一言だったらもうついていけないぞ?そこまで良い頭はラクサスにしか任せてないもんオレ…。

「私は5年前にこの世界にやってきた…」

ああ、5年前か…なんかナツがギルドに入ってきた年じゃねえか…

「そして、エドラス王国の王女(・・)であり――」

「ファッ!?王女!?」

ちょ、王女ってなんだよ!?国王とか居るからお姫様も同じ様に居るんだろうな―って思っていたけど目の前にいるってどうなんですかね!?



「――平行世界に居た、貴方の弟子だ」


「―――――――」


――――アタマが、イタイ。



◆◆◆◆◆◆





目の前で彼は頭を抱え始めた。元からこの話を聞いて頭を抱えないわけないだろうけど、彼はもう一人の自分が弟子を取ったことに対して疑惑しかないのだろう。

それもそのはず。この世界の彼と私の世界のあの人は年齢が違う(・・・・・)

彼が私を弟子に取った時はもう50歳以上になっていて、外見は変わらずだがあの人は青年などよりも年配の雰囲気があった。

どこまでも優しく、何よりも病に犯されながらも戦った彼は強く、最後まで戦闘民族らしかった。

…その時のことを思い出せば胸が苦しくなる。

やはり私は、5年経ってもあの人のことが忘れられないらしい。

年齢が離れていても、私に勇気をくれたあの人を私はやはり―――


だが、目の前の貴方は、やっぱり違う存在なのだな、と実感させられる。


あの人は年配だったからこその特有の落ち着き感があったのに、彼は年齢に合わせて慌てふためくところが数々見られる。
実際、ギルドで一
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