デューク&ナックル編
報告会inダンススクール
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〜。元々バロンのダンサーだったんだってさ」
「「うそぉ!?」」
意図せずナッツと重なった。
「ほんとほんと。バロンっていうか、カイトがチーム入りする前の別名義のチームだった頃な。シュラと入れ替わりにカイトが入って、チーム名もバロンに変えて、カイト無双の始まりだぜっ」
「あー、はいはい。じゃあ、シュラの逆恨み?」
「カイトも割と理不尽にそのチーム接収したっぽい」
入れ揚げている対象にも公平に評価を下すのがモン太の長所である。
「他人様の都合も考えずにゴーマイウェイだから要らない火種まき散らすのよ。後始末させられるこっちの身にもなれっちゅーの」
ショルダーバッグのファスナーを開け、本当にひさしぶりに、戦極ドライバーとゲネシスコア、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、ヒマワリ、ダイズ、ピーチエナジーの錠前を出して、並べた。
「使うべきだと思う?」
「「思わない」」
「……ない」
「うわ全員に即答された!」
「トモとヘキサがいても同じこと言ったろーなー」
「……咲がそこまでするほどのレベルじゃ、ない」
「あ、それよ。ロックシード」
「なに?」
「試合で勝ったほうはネオ・バロンからロックシードを貰えるんですって。……で、よかったわよね、チューやん?」
チューやんはこっくり、と頷いた。
「おかしいでしょ、それ。市内のロックシードは貴虎お兄さんが回収して、もういっこも残ってないじゃん」
「あたしも思ったのよ。その景品のロックシード、ネオ・バロンはどっから調達してんのかなって。錠前ディーラーと繋がりのあった売人はのきなみ貴虎さんがお縄にしてる。ミッチさんが裏取ってくれたから間違いない。新しいのを調達したくても、まずクラックを開く装置だってない。これに関してはガチで情報皆無なのよ」
うーん、と咲はモン太とチューやんと揃って腕組みをして眉根を寄せた。
ナッツがお手上げとなると、これ以上深く探るのは無理だ。
「あたし的に気になることがないわけじゃないけど」
ナッツは手にしていたクリアファイルから2枚のA4コピー用紙を出して、床に並べた。
「片っぽはネオ・バロンのマークで分かるとして、こっちのは何?」
一番に気づいたのはモン太だ。
「ネオ・バロンのと同じじゃん」
「え、どこが?」
「盾の後ろの黒い部分。ここ、ここ。葉っぱっぽい」
注意深く検めれば、なるほど、確かにモン太の言う通り、ネオ・バロンの盾のマークは何かの植物を下敷きにしたデザインだ。その植物は、もう一枚の紙の、コブラのように茂る葉と同じものだった。
「“黒の菩提樹”。あたしらが小学校だった頃に流行ってたカルト宗教のマーク。関連画像で出てきたんだけどね。あたしも最初はスルーした。5
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