第八幕その五
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「南蛮風、西洋のものを取り入れた鎧を着ていてマントも羽織ってね」
「そうした風な格好のこと多いよね」
「信長さんは」
「それが恰好いいけれどね」
「信玄さんや謙信さんとは別の恰好よさよね」
「そう、けれどね」
先生は学んで知った信長さんの実像をさらにお話していきます。
「実際は本当にお酒は飲めなくてね」
「残酷でも苛烈でもなかった」
「そうした人だったのね」
「領民のことも大事にしていて」
「暴君でもなかったの」
「その逆で名君だったよ」
そうした人だったというのです。
「善政で民には凄く慕われていたんだ」
「魔王とかじゃなくて」
「凄く怖い人って思っていたら」
「実は違ってて」
「領民に慕われていたんだ」
「そうだったんだ、本当にね」
それこそというのです。
「悪い人じゃなかったんだよ」
「何かね」
王子も信長さんについて思って言うのでした。
「僕は信長さんは曹操さんに似てると思っていたけれど」
「三国志のだね」
「うん、魏のね」
中国の昔の人です。
「あの人に似てるかなってね」
「そうだね、僕もそう思うよ」
「自分の道を突き進んで恰好よくて」
「戦も政もよくて」
「そうしたところがね」
「お二人は似ているんだね」
「そう思ったよ、三国志や日本の戦国時代の本を読んでね」
そうしてお二人をそれぞれ知ってというのです。
「そう思ったよ」
「そうだね、僕もね」
「似ていてね」
「欧州だと誰かなとかも考えたよ」
「欧州だと誰かな」
信長さんや曹操さんみたいな人はです。
「アメリカだと結構いそうだけれどね」
「そうだね、我が道を行く人はね」
そうした格好いい人はです。
「多少タイプは違っていても」
「アメリカには多そうだね」
「けれど欧州は強いて言うならね」
「ナポレオンさんかな」
「この人かユリウス=カエサルか」
「そうした人達だね」
「こうした人達がいるね」
欧州ならというのです。
「恰好いい横紙破りでも前に進む人はね」
「やっぱりいるね」
「それぞれの地域や国にね」
「そうだよね」
「そしてそうした人達は大きなことをするね」
「信長さん然りね」
「だから恰好いいんだよ、ただ不思議なことは」
信長さんのお墓を見ながら首を傾げさせた先生でした。
「ここに何故信長さんのお墓があるのかだよ」
「ここにっていうと」
「高野山にね」
まさにこの山にというのです。
「それがわからないんだよね」
「確か信長さんってね」
「この高野山攻めようとしたのよね」
「比叡山焼き討ちは有名だけれど」
「高野山もだったよね」
「そう、まさにそうしようとした時に本能寺の変が起こって」
日本の歴史であまりにも有名なこの事件が起こ
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