第八幕その四
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「どんどん食べていっていいですか?」
「いいわよ、食べものを残さない決まりがあるでしょ」
「はい、オズの国には」
「残したら駄目だし」
「全部食べてもまた出せるからですね」
「食べたいだけね」
だからだというのです。
「どんどん食べてね」
「じゃあ迷っても」
「そうした場合はもう目を閉じてね」
どうすればいいかもお話したトロットでした。
「そうして手を出して」
「手に持ったサンドイッチをですね」
「食べればいいから」
「そうすればいいんですね」
「そうよ、そうしてみてね」
「わかりました」
カルロスはトロットのアドバイスを受けてそうして実際に目を閉じて手に持ったサンドイッチを食べることにしました、そしてです。
手に取ったハンバーグサンドを食べて笑顔で言うのでした。
「ハンバーグサンド美味しいです」
「そうよね、それじゃあ」
「次もそうして選んでみます」
「美味しいものばかりで迷ったら」
その時はというのです。
「こうして選べばいいから」
「わかりました」
カルロスも頷きます、そしてでした。
皆でお昼のサンドイッチを食べてフルーツジュースも飲んでデザートに果物を食べてお腹一杯になってからでした。
皆でメリーランドの王宮に向かいます、そのお城もです。
見ればブロックで出来ています、そのお城を見てまた言った五人でした。
「お城もだね」
「うん、ブロックだね」
「ブロックで組み立てて造ってるね」
「色々の色のブロックを使ってね」
「そうして造ってるのね」
「おもちゃの国だからよ」
ここでまたこうお話したトロットです。
「王宮もね」
「おもちゃ、ブロックなんですね」
「そうよ、何でも外の世界でもね」
ここで五人に逆に言ったトロットでした。
「ブロックで築くお城があるわね」
「はい、おもちゃで」
「それがオズの国ではね」
「こうしてですね」
「本物のお城としてあるのよ」
「そういうことですね」
「それがこのお城よ」
メリーランドの宮殿だというのです。
「ハイランドとローランドの王宮は中がおもちゃ箱みたいになっていたでしょ」
「けれどこの国では」
「そう、国自体がおもちゃだから」
だからだというのです。
「宮殿もそれ自体がね」
「おもちゃなんですね」
「そしておもちゃや人形やぬいぐるみの人達がね」
皆がというのです。
「衛兵や侍従としているわ」
「おもちゃのですね」
「おもちゃの兵隊さんよ」
カルロスににこりと笑って言いました。
「文字通りのね」
「ううん、それもまさにお伽の国ですね」
「その通りよ、お伽の国だから」
だからこそというのです。
「おもちゃの兵隊さんが人間として動いているのよ」
「不思議な
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